Premiere Proで動画編集中に、“プレビューがコマ落ちしてカクつく”、“フリーズして動かない”など、思うように作業が進まない状況になることは珍しくありません。
今回はそんなときの原因を確認する方法と、その対処法を解説していきます。
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まず最初に確認すること
Premiere Proの動作が重いときにまず先に確認すべきポイントとして、下記の4つが挙げられます。
①Premiere Proのバージョンを確認する
②PCのスペックを確認する
③Premiere Pro以外のアプリケーションを終了させる
④PCを再起動する
①Premiere Proのバージョンを確認する
動作が重い場合は、バージョンが古いまま使用している可能性があります。Adobe製品は頻繁にアップデートされているため、現在使用しているバージョンを確認してみましょう。
ただし、常に最新版がベストというわけではありません。アップデートによるバグなどもあるため、その場合は修正版のリリースを待つか、旧版へ戻すことも選択肢のひとつです。
また、アップデート後はPCを再起動することをお忘れなく。
②PCのスペックを確認する
根本的な問題として、PCのスペック不足という可能性もあります。下記の記事で、Premiere Proを使用する際のPCの推奨スペックについて確認しましょう。
Premiere Proの推奨スペックは?【Mac・Windows】
今回は、「Premiere Pro」を使用する上でのPC推奨スペックについて、Mac・Windowsそれぞれ解説していきます。 PCのスペックが足りない場合、Premiere Proが起動しない...
中でも、Premiere ProはGPUでの処理を優先する設計になっているため、特に重要です。
③Premiere Pro以外のアプリケーションを終了させる
動画を編集していると、ついマルチタスクになりがちです。
・調べ物をするためにブラウザを開く
・挿入用の画像をPhotoshopやIllustratorで作成する
・After Effectsでアニメーション作成や映像の加工をする
など......
後述しますが、パソコンの作業パフォーマンスはCPUやメモリに依存します。Premiere Proが重いと感じたら、使用していないアプリケーションをすべて閉じましょう。
また、同時にバックグラウンドで動作しているアプリケーションも確認するようにしましょう。
④PCを再起動する
不要なアプリケーションを停止しても重い場合は、PCそのものを再起動してみましょう。PCを再起動することで、RAMメモリやキャッシュなどがリセットされ、動作が軽くなる可能性があります。
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メディアキャッシュの削除
Premiere Proは、編集中のプレビューやパフォーマンスをスムーズにするために、読み込んだ素材をメディアキャッシュとして保存しています。このキャッシュは自動生成され、削除しない限り溜まり続けていくため、同時にPCの容量が減っていってしまいます。
メディアキャッシュの削除方法
メニューバーから[Premiere Pro→環境設定→メディアキャッシュ]を選択します。
環境設定のウィンドウが開いたら、画面左のメニューから[メディアキャッシュ]を選択し、[未使用のメディアキャッシュを削除]をクリックするとキャッシュが削除されます。
再生時に、プログラムモニターの解像度を下げる
プレビュー画面の画質を下げることでPCへの負荷を減らすことができます。
解像度の下げ方は、プレビュー画面右下のドロップダウンメニューから任意の画質を選択するだけでOKです。
完成動画の書き出しには影響しないので、ご安心を。
レンダリングする
タイムライン上部が赤くなっている部分は、動作が重くてコマ落ちします。
この範囲をレンダリングすることで、スムーズなプレビューが可能となります。
レンダリングについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
【Premiere Pro】レンダリングとは? 使うタイミングと作業方法
今回は、「Premiere Pro」のレンダリングについて、使うタイミング・作業方法を詳しく説明していきます。 📚合わせて読みたい、Premiere Proの使い方がまとめてわかる解説記事一覧は...
RAMの量を調整する
Premiere Pro以外のアプリケーション用に確保するRAMを制限することで、使用するメモリの量を増やすことができます。
メニューバーから[Premiere Pro→環境設定→メモリ]を選択します。
環境設定のウィンドウが開いたら、画面左のメニューから[メモリ]を選択し、[他のアプリケーションに確保するRAM]を変更します。
グローバルFXミュートをONにする
グローバルFXをミュートさせることで、負荷のかかるエフェクトや色補正をはずして動作を軽くさせることができます。ボタンひとつですべてミュートできるので、簡単です。
プレビュー画面のメニュー内に[fx]ボタンが無い場合は、画面右の[+]のアイコンから追加できます。
プロキシを作成する
プロキシとは、編集用として一時的に使用する低解像度で容量の軽いデータです。容量の軽いプロキシファイルで編集し、書き出し時にはオリジナルデータに自動で差し替えることができます。
特に4K以上などの重い素材を編集するときに非常に便利です。
プロキシデータの作成方法はこちらの記事で詳しく解説しています。
【Premiere Pro】プロキシの作り方【低スペックでも作業できる!】
はじめに Adobe Premiere Proなどを使って動画編集をしているとき、動画ファイルが大きくなるとPCが重くなって作業できないことがあると思います。 FHDの動画や、ましてや4Kの動画...
まとめ
「Premire Proの動作が重い・カクつく」と感じたときに確認したい原因と対処方法を紹介しました。動作が重いと作業効率が悪化し、ストレスも感じますよね。
パフォーマンスに大きく直結する分、原因・対処方法もたくさんあります。きちんと原因を見極めて、ひとつずつ対処していきましょう。
TEXT_野口銀河
EDIT_山北麻衣 / Mai Yamakita(Vook編集部)
解説シリーズ|Premiere Pro@
Vook編集部がお届けする「解説シリーズ」のPremiere Proアカウントです。Premiere Proの基本的な使い方から、かゆいところに手が届くTIPSまで、様々なナレッジ記事を発信していきます!(リクエストもぜひ)
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