「最短3か月でプロの映像制作者を育てる映像スクール」というコンセプトの下、2021年11月に開校したVook school。
その「ビデオグラファーコース」では、第一線で活躍するプロの映像クリエイターたちがメンターとして日々の学習をサポートしている。
Vook schoolのカリキュラムを監修する曽根隼人氏は、講師ではなく、メンターであることにこだわったという。
メンター(mentor)は、一般的に指導者や助言者などと訳されるが、そのねらいはどこにあるのか?
そこで、ビデオグラファーコース(以下、VGコース)のメンターを務めている5氏による座談会を実施。
Vook schoolの根幹と言えるメンターの役割、開校から1年あまりが過ぎた現在(※1)の心境や今後の抱負など、和やかな雰囲気の中フランクに語り合ってもらった。
※1:本記事は、2022年12月に実施した取材内容をベースにしています。
▲左から、熊田勇真氏、大関史洋氏、今井太郎氏、曽根隼人氏、高根澤 亮氏、髙崎大生氏
メンターは、“やさしいお兄ちゃん”であれ。
——皆さんはVGコースのメンターを務めていらっしゃるとのことですが、まずは具体的な活動内容から教えてください。
高根澤 亮氏(以下、高根澤):
オールラウンドにやっていますよ。生徒からの質問は、技術に関するものが多めですね。
われわれメンターとしては、その根底にある「綺麗な映像を撮るためにはどうすれば良いのか」について。実際にカメラを操作してもらいながら、身につけてもらうようにしています。
高根澤 亮/Ryo Takanezawa
映像ディレクター / シネマトグラファー。映像プロダクションに勤めた後、2019年からフリーの映像ディレクター&カメラマンとして活動を開始。映画、CM、MV、ドキュメンタリーなど、ジャンルを問わず幅広く手がけている。ONSA Inc.のメンバーとしても活動中
https://www.ryotakanezawa.com/
——VGコースでは、カリキュラムはオンライン教材で履修しつつ、生徒さんは必要に応じてVook schoolの校舎(以下、渋谷校)に来校して機材を使用したり、メンターに相談しているそうですね。来校した生徒には、どのように接していますか?
今井太郎(以下、今井):
メンターによってスタンスは変わると思いますが、基本的には質問や相談が来たらそれに応対する感じですね。
入校したばかりで不慣れな人もいるので、できるだけこちらから声をかけるようにもしています。
また、毎月入学する人がいる一方では、卒業される人がいるのもVook schoolの特徴です。
当初はプロのビデオグラファーを目指す人たちが大半でしたが、最近は「本業が別にあるけど、仕事の幅を広げたいので映像制作を覚えたい」といった方も増えてきました。
年齢も20〜30代の方が中心だったのが、40~50代の方も増えてきたりと、様々なバックグラウンドの方に利用してもらえるようになっています。
今井太郎/Taro Imai
Vook school ビデオグラファーコース マネージャー。映像クリエイターとしては、ドキュメンタリーやショートフィルムをはじめ、音楽活動時代の経験を活かしてライブ映像、MVなどの制作も手がけている。
@ImaiTaro_Movie
大関史洋氏(以下、大関):
生徒によって、来る曜日が決まっている人がいるのですが、メンター陣も本業の映像制作との兼ね合いで人によって入れるタイミングがバラバラです。
その結果、よくタイミングが一緒になる生徒もいるし、あまり会わない生徒も出てきてしまう。
そこで、個別のフォローが必要な生徒がいる場合は、メンター陣の定例ミーティングで引継ぎなどの情報共有をしています。
大関史洋/Fumihiro Ooseki
カメラマン / エディター / デジタルアーティスト。1984年生まれ、埼玉県在住。2015年10月から小規模プロダクションにてカメラマン、エディター、モーショングラファー業務に従事。2019年2月からフリーランスとしての活動を開始、フリーランス映像制作チーム「FogBoundFilmWorks」に所属。同年にエディターとして、6秒企画と業務委託契約を締結。実写から3DCGまで、幅広くカバーしている。
髙崎大生氏(以下、髙崎):
生徒のことは、わりとすぐ覚えられちゃいますね。
月に1度のメンターミーティングや日報などを利用することで、生徒に関する情報は常に共有できているので。
質問の内容や質も生徒によってバラバラなので、アドバイスのやり方もその人に応じて臨機応変にしています。
髙崎大生/Hiroki Takasaki
株式会社SHEEPLUCK 代表取締役 / ビデオグラファー。企業VPを専門に全国様々な企業の映像制作を担当。元医薬品会社トップ営業マン、音楽クリエーターのバッググラウンドを持つ。「人を描き、想いを伝える」作風は企業のみならず政治家、著名人からプロフィールムービー、インタビュー撮影の依頼も多い。
sheepluck.com
大関:
半分ぐらいがカリキュラム以外の質問だったりするんですよ。
バリエーションに富むというか、まさに生徒の希望に合わせて答える感じですね。
髙崎:
1、2期生は「本気でビデオグラファーになりたいです!」的な生徒が多かった印象ですが、その後は、映像制作者へとキャリアチェンジすることが目的ではない方の入校が増えてきたように感じます。
例えば、グラフィックデザイナーやWebマーケティングの仕事をされている方が、映像制作を習得することが自分のキャリアにとってプラスになるんじゃないかという思いの下、通われています。
熊田勇真氏(以下、ちゃんくま):
Vook schoolのメンターとして誘われたときに、良いなと思ったのは、いわゆる講師のスタイルではないことでした。
講師と聞くと「教えることのプロフェッショナル」的なイメージですが、僕にとってのメンターは「近くにいる、やさしいお兄ちゃん」みたいな感覚です。中3のお兄ちゃんが中1にやさしく教えてあげる的な(笑)
決めつけて(一方的に)教えるのではなく、生徒さんの学びに寄り添うことを大事にしていきたいですね。
熊田勇真/Yuma Kumada
「ちゃんくま」のニックネームでも知られる、ビデオグラファー。1988年生まれ、埼玉出身。大阪芸術大学卒。制作会社を経て、フリーランスのビデオグラファーとしてWebプロモーション、ウェディング、音楽イベントを中心に活動中。2017年から、株式会社メルカリのクリエイティブチーム第1号社員として動画制作を始める。4児の父。ニックネームにちなみ、毎日クマの服を着ている。
@chankuma90
高根澤:
カリキュラムを履修しつつ、“それ以外の話”をするために渋谷校へ来ることにこそ意味があると思います。
実際に自分が仕事をすることを念頭に置いて、質問してくれることに価値があると思うので。
ぶっちゃけ、カリキュラムの内容を覚えたからと言って仕事ができるわけではありません。
機材やソフトウェアの操作方法を覚えることは必須ですが、仕事として映像制作を行う上では、良い画が撮れること以上に、作品の内容が大切になる。
企画の骨子をいかにして映像に込めるのか、それはカットのつながりや編集点も重要になるわけですが、そうした部分は実際に作品を制作してみないと疑問点が出てきません。
そういったカリキュラムを履修しただけでは出てこない悩みを解決するために、この校舎を利用してほしいですね。
今井:
曽根さん(※2)がメンターとの会議の際に、「正解がわからないことと、正解と言って差し支えないこと、そこの線引きをしっかりしよう」といったことをよく話されています。
要は、ひとりのクリエイターとして自分(各メンター)だったらどうするのかを、あくまでも押し付けにはならないように伝えることですね。
その際に、ちゃんくまさんが大事にされている「兄貴だったら、どうするのか?」といった伝え方は、質問した生徒さんにとってハードルを下げることになるでしょうし、新たなチャレンジにもつながりやすくなると思うので良いスタンスだと思います。
※2: 映像ディレクター 曽根隼人氏のこと。BABEL LABEL所属。1986年生まれ、兵庫県出身。 大阪芸術大学、芸術学部映像学科卒業。株式会社Vookの顧問も務めており、Vook school事業には起ち上げ当初からカリキュラムの監修など、幅広くサポートしている。
babel-pro.com/member/sone/
——卒業の認定は、メンター会議による合議制ですか?
今井:
現在は、厳密なルールをあえて設けていません。
ただ、(卒業制作に当たる)作品は提出していただかなければならないので、月に1度の卒業制作発表会向けに作品を提出していただき、上映(認定)されたら「おめでとう、卒業です!」という感じです。
だから、カリキュラムが終わっていない方でも卒業と認定される場合があります。
例えば、カリキュラムは途中だけど、ご自身が作品づくりにしっかりと取り組むことができたので満足されている。
そして、出来上がった作品も一定のクオリティに達していると、われわれメンターの意見が一致した場合は、卒業が認められます。
先ほど高根澤さんが言われた、Vook schoolではカリキュラムの履修よりも中身のある作品を作れるようになることを重視していると言えると思います。
ちゃんくま:
その意味では、Vook schoolの中心にあるのは、カリキュラムじゃないのかもしれないね。
ここにいるメンターたちだったり、生徒が制作した作品やそこに至るまでの道のりこそが、本当の意味での教材なのかも。
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カリキュラムと作品づくりを両立してもらうために
——履修が遅れている生徒へのフォローはどのように?
今井:
カリキュラムは進んでいるけど、作品づくりに着手できない生徒さんがいる一方では、入校した初日から作りたいものが明確でその制作に取り組んではいるもののカリキュラムの履修が進まないため空回り気味な方も時々いますね……。
そんなときも生徒さんの意向や資質に合わせて、メンターが連携しながらフォローしています。
大関:
どこまで進んでいるのか、どこで壁に直面しているのかなどの履修状況は、メンターの定例ミーティングや日報で、しっかりと共有しながら接しています。だから、どのメンターが対応しても、着実に進めさせることができる仕組みが整っています。
——作品作りを促す上で、心がけていることはありますか?
髙崎:
僕の場合は、毎週土曜に来校した生徒たちには「カリキュラムとは別に、写真や動画を撮ってきて、次に来たときに見せて」と、個別の課題を与えています。
そのねらいは、日常的にカメラを持ち歩いてもらって、被写体は何でもいいから思いついたらすぐに撮って作品に仕上げるという習慣を身につけてほしいから。
実際に、そうした作品づくりをくり返すことで画角の取り方やグレーディングが自然と上達していくんですよ。
大関:
他の生徒さんやメンター陣と交流するのが苦手で、ついカリキュラムにばかり取り組んでしまう生徒さんもいますよね。入校したばかりの生徒に多いというか。
そんな人には、こちらから話しかけてほぐしてあげると、あとはスムーズに進むことが多いですね。
もちろん、それでもなおカリキュラムに集中したいという方もいます。
本人にとって、それがやりたいことであり必要なことである可能性もあるので、そんなときは作品づくりを強いることはありません。
ちゃんくま:
僕も「作品づくりには積極的に取り組んだ方がいいよ」とアドバイスしています。
自分自身の学び方をふり返ると、作品づくりをしていてわからないことがあれば、その都度、調べて補うかたちだった。
だから、「ひと通り学んでから作ります」よりも「お子さんを撮ったものを素材に、作品に仕上げましょう」といった感じで、いつも小さな課題に取り組み続けてもらうようにしていただくことが多いです。
高根澤:
結局のところ、映像はある程度の尺で作らないと「良い、悪い」の判断がつかないんですよ。
1つのカット(画)が良く見えても、それが本当に良いのかは作品全体としての構成やテンポといったながれの中で判断する必要があるので。
その意味でも、「30秒ぐらいで十分なので何か具体的なテーマを下に作品づくりをしてください」と、伝えるようにしています。
今井:
基本的に自由に学んでいただきたいんですけど、スクールとして絶対としていることがあるとしたら「課題も他の人と協力しないとできない」内容になっています。
色々な人たちと積極的にコミュニケーションを取りましょう、ということですね。
例えば、照明のトレーニングをしている人がいたら「手伝いますよ」と声をかけたり、初めて渋谷校に来た人たち同士で黙って作業をしていたら「ふたりは今日初めて会われましたか?」などと、ファシリテートしています。
メンターになって、気づいたこと
——メンターを務めていて、映像制作者として、または指導する上での気づきがあれば教えてください。
ちゃんくま:
今まで「この映像で何を伝えたいのか」といったことを、自分としては言語化できているつもりでした。
その上でさらに、相手に合あわせた言葉で伝え方を変えることの面白さというか、その大切さに気づけたことが大きいですね。
その人が理解できる言葉で伝えるという、“フィードバック力(コミュニケーション力)”って、すごく重要だなと思いました。
大関:
そのあたりは自分も敏感になりました。
自分の説明が生徒さんに伝わっているのか、いないのかといったことを、常に意識しながらコミュニケーションすることを心がけています。
どの言葉にインパクトを持たそうとか。
髙崎:
気づきではなく実感ですが、生徒には、もっとメンターを利用してほしい。
僕は「PROSCHOOL」という、映画監督の紀里谷和明さんが校長を務められていた実写映像の学校で学び、ビデオグラファーとして活動を始めました。
「PROSCHOOL」には曽根さんも運営に携わっていらしたのですが、僕は学校に行くと、曽根さんにめちゃくちゃ質問していたんです。
行く前に聞きたいことの質問リストを作っていました。
プロを目指すなら、それぐらいの勢いがほしいですね。「今日は今井さんがいるから、MVのことを聞こう」みたいな。
高根澤:
確かに、上達が早い人は、メンターの利用法も上手い。
僕らのリールを見て、それぞれの得意、不得意を理解しているんですよ。そういう人は、聞き方も上手い。
今井:
とは言え、僕らに質問することを恐縮しちゃう生徒もいます。
「(メンターは)プロの映像クリエイターだから、忙しそう……」的な(苦笑)
だから私の場合は、なるべくひと言も会話せずに帰ってしまうことがないように気をつけています。
打ち解けたことで、やっと質問に来てくれる生徒さんがいらっしゃるので。
——メンターの中でも、今井さんはマネージャーとしてフルコミットされています。引き受けられた理由を教えていただけますか?
今井:
自分が映像を作って世の中にアウトプットしていくことと同じかそれ以上に、これから映像を作っていく人をしっかりサポートするということは、かなり意義の深い役目だなと思ったんです。
元々、「Vook school(の運営)にメンターとして参加しませんか?」と誘われたときに、理念がすごく良いと思って参加したという経緯がありました。
その後、前任の方がVGコースのマネージャーを離れることになり、誰かがしっかり支えなければせっかく育んできたものが失われてしまう恐れがあると知り「私にできるならやりますよ」と、お引き受けしました。
当時はVGコースが始動して、やっと1年経とうとするタイミングでしたが、また新たな課題が出てきたりと、今も試行錯誤を続けています。
高根澤:
メンターのひとりであった今井さんが新しいマネージャーになると知ったとき、すごく安心しました。
各メンターなりに、生徒さんにできるだけ親身になってアドバイスはしていますが、いつもVook schoolにいるわけではありません。
中核になる誰かがいないと絶対破綻するんですよ。今井さんがマネージャーになられたことで、体制が整ったと思います。
Vook schoolで“文化祭”を!
——卒業生たちとは、どのように交流されていますか?
今井:
メンターが卒業生を自分の現場に呼んだり、卒業生同士で一緒に映像制作をしたりと、多くの卒業生たちとの交流が続いています。
髙崎:
僕も明日の撮影に1人呼ぶ予定です。
卒業生同士で一緒に仕事をしたりもしていて、そうしたつながりは大切な財産になるはずです。
今井:
先日から、Vook schoolで開催するワークショップに卒業生も参加できるようにしました。
すると、卒業生の方々も喜んで参加してくれて、卒業後に制作した映像を見せてくれたりと、ちょっとした交流会にもなりました。
今後もこうした機会を増やしていくつもりです。
——これからVook schoolをどのような場にしていきたいですか?
高根澤:
やはり学校なので、文化祭がやりたいです(笑)
VIDEOGRAPHERS TOKYO(以下、VGT)もありますが、Vook schoolで文化祭みたいなの、面白そうじゃないですか?
まさに縁じゃないですか。メンターとしてジョインさせてもらったこと自体がすごく嬉しかったので、生徒さんや卒業生たちと一緒に映像以外にも何か作れたらと思っています。
体育祭でもいいし、とにかくみんなで集まる“口実”がほしい。
今井:
そうですね。メンターが大人げなく参加する何かがあると面白そう。
高根澤:
メンターで焼きそばの出店をやったり(笑)
ちゃんくま:
普通にやりたいですね。同窓会も兼ねて。
大関:
VGT2022も楽しかったですよね。
VGコース1期生の4人ほどがアフタームービー制作のために参加していて、声をかけたら記念写真を撮ってくれた。
彼らは仕事として参加していたので、緊張感を持って取り組んでいたのがほほえましかった(笑)
髙崎:
VGT2022のアフタームービーの制作を卒業生にオーダーするところには、卒業後も後押しをしたいというVook schoolなりの愛を感じましたね。
出来上がった映像を在校生も見るわけだし、Vook schoolを卒業した後の活動についても具体的にイメージができたりと、ある種の希望を与えていると思う。
VIDEOGRAPHERS TOKYO 2022 After Movie
Director : Kota Tsuruwaka(Keystone film)/Assistant Director : Kazuki Kawakami/Camera : Yuya Shiokawa、Yuya Watanabe/PM : Tatsuki Inamura/Creative Director : Hayato Sone supported by Vook school
メンターを踏み台にしてほしい
——最後に、メンターとしての皆さんの抱負を教えてください
高根澤:
先日、インタビュー映像の講義を担当したのですが、その翌日にコンペに出すためのインタビューを撮りに行くという生徒がいたんです。
その方はすごく真面目に僕の説明を聞かれていたのですが、そこで得た知識を基に撮影して編集して完成した作品がなんと、その賞にノミネートされたそうなんですよ。僕としても嬉しかったですね。
仕事につながるということは言うまでもなく大事なことですが、賞レースみたいなところでも、Vook schoolで学んだことを活かしてほしい。
そんな人をひとりでも多く増やせるようにがんばりたい。
ちゃんくま:
Vook schoolを卒業すると、こんなキャリアが歩めるかもみたいなブランディングが確立できると良いですね。
卒業生が色んなフィールドで活躍していることが理想だと思うので。
少しでも良い方向に人生を変えるためのお手伝いができれば。
大関:
これからも生徒さんと極力、ラフ(フランク)に接したいですね。
フリーランスのカメラマン、映像クリエイターって、聞こえはいいじゃないですか?
だけど、フリーになるのは難しいだろうと、あきらめてしまう人が多いと思うんです。
僕の実体験として、今もフリーランスで働いているし、実写もCGも独学だし、別に誰でもできる仕事だと思っているんですよ。
映像制作って、感性やアーティスティックなところが求められると思われている方が多いかもしれませんが、実はけっこうセオリーがある。
誰かのマネをしていくだけでもある程度は感性を養えるというか、生まれ持ったセンスって意外と少ないのではないかとも思っています。
そういった部分を身をもって伝えていくためにも、自分自身はとにかくラフに接していこう……というのが抱負ですかね。
髙崎:
やっぱり、メンターを踏み台にしてもらいたいですよね。
僕らはそれぞれにいろいろと活動してきたから、失敗した経験なんかもあらいざらい話せる。
なるべくイージーモードでお金を稼げるようになってほしいと思っています。
あとは、これからの映像クリエイターや映像業界は、競争が激しくなっていくはず。
これは自分自身への戒めでもあるけれども、そうした意味でも、ちゃんと筋が通っていないと勝ち残っていけない。
Vook schoolの生徒たちにはなぜ映像を作っていくのか、その意味みたいなところを一緒に考えながら、見つけていくお手伝いをしていきたいですね。
今井:
Vookの全社的なスローガンとして「映像クリエイターを無敵に。」というものがあります。
その取り組みの最前線がVook schoolだと思いながら、事に当たっています。
「(生徒さんが)自分は何が美しく感じて、カッコいいと思うのか。」
実際に映像を作ってみることを通して、自分探しじゃないですけど、そうした思いを追求していくことで、映像制作が仕事として成り立っていく。
Vook schoolに通われている生徒の多くが、ひとりの映像クリエイターとしての思いと、仕事としての映像制作がナチュラルに両立させていきたいと思われていると感じていますが、それをサポートできる場として、Vook schoolをより良くしていきたいです。
Interview_沼倉有人 / Arihito Numakrua(Vook編集部)
TEXT_伊納華 / Hana Inoh(Inaho)
EDIT_桝本力丸 / Rikimaru Masumoto
PHOTO_加藤雄太 / Yuta Kato
Vook編集部@Vook_editor
「映像クリエイターを無敵にする。」をビジョンとするVookの公式アカウント。映像制作のナレッジやTips、さまざまなクリエイターへのインタビューなどを発信しています。
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