ライブ撮影などで、複数台のカメラで撮影を行った時や、映像と音声を別撮りしたときには、それらを同じ時間軸で同期させてあげる作業が必要となります。複数の映像や音声を同期する4つの方法を、メリット・デメリット含めご紹介していきます。

もくじ
1、自分の目と耳で手動同期(カチンコや波形)
2、音声で、ソフトの同期機能を用いて自動同期
3、タイムコードを同期
4、外部同期機材で同期(TENTACLE SYNC)

1. 音の波形を見ながら手動で同期

同期された波形

クリップを縦に並べ、波形と撮影時の記憶を頼りに目と耳で同期します。テイクの前にカチンコや手を叩くのは、映像と音声を同期させるためです。同録でない場合にも、叩いた瞬間の音波形とカチンコの閉じるタイミングを合わせることで同期を取ることが可能です。
ソフトウェアなどを使って同期した場合でも、完全に一致しない場合はマニュアル手段をとることが出来るように収録の際にカチンコを入れるなどして対策をとります。

メリット

  • 正確。直感的。ズレていても目と耳で修正可能。
  • 基本的にどんなノンリニア編集ソフトでも対応可能。

デメリット

  • 素材によってはわかりにくい。(カメラとマイクの距離がある場合、波形が大きく異なる)

2. 編集ソフトの自動同期機能を使って同期

PremiereやDaVinci Resolveなどのほとんどのノンリニア編集ソフトには、マルチカメラ編集機能や音声同期機能が元から備わっています。また、Plural Eyesなどの同期専用のソフトも存在します。

例えば、Adobe Premiere Proの同期機能は…
オーディオの波形から自動同期する機能があります。

そのほかにも




このような方法で自動同期が可能です。

メリット

  • 簡単かつ精度高い

デメリット

  • 基本的に音声での同期なので、音が無かったり、同期するファイルの音が違いすぎていた場合、同期が難しい。

3. タイムコードで同期

そもそも、タイムコードとは

記録メディアがデジタルになり、映像収録はクリップ単位で保存される形になっている現在、タイムコードというものを意識しなくとも上に示したような機能で同期が可能なので、馴染みがない方も少なくないかと思います。
デジタルの映像データでは、映像の時間軸の位置を示す手段として「何秒間のクリップなのか」「何時に撮影されたのか(カメラの設定時間)」の2つがよく使われると思います。
磁気テープやディスクでは、始点からの位置を示すために記録される「タイムコード」という表示方法で、[00;00;00;00]は[時間;分;秒;フレーム]のように表示されるかたちで映像の位置を示しています。

多くの一眼レフカメラについている「タイムコード機能」は使える?

パナソニック、キャノン、ソニー、オリンパスなどの動画機能に力を入れている一眼レフカメラ/ミラーレスカメラの多くには、タイムコード機能が搭載されています。
マルチカメラ収録で一眼レフカメラのタイムコードを合わせたい場合、この機能を使ってタイムコードの同期を行うことが可能ではありますが、タイムコードのリセットボタンを同時に押すというアナログな方法になります。この方法だと、手動で合わせることは可能ですが、フレーム単位で機械的に合わせることはできません。

フレーム単位で合わせるにはTC入力端子を通して同期が必要

機械的に正確に同期させる場合、外部からの同期信号を取り込んで同期をとる「GENLOCK機能」が搭載されていないといけません。GENLOCK(タイムコード入力)端子はハイエンドなカメラに搭載されています。(Canon C300やBlackmagic URSA Mini、Sony FS7は拡張ユニットで対応)

 Sony NX-5JのTC同期機能 親子関係を作り、何台ものカメラに同期して行くことが可能。

また、一眼カメラとの同期用に、HDMI接続による同期機能を備えたフィールドレコーダーもあります。

 TASCAM DR-701D HDMI接続により、カメラから出力されたタイムコードと同期することが可能。

Sony製品は赤外線リモコン一つで合わせることができる

SONY RMT-845

Sonyのカメラでは、赤外線リモコンを使ってタイムコードのリセットを同時に行うことができる機能が搭載されています。
この機能、ビデオカメラはもちろん、FS5,FS7などのシネマカメラ、さらにはa7シリーズなどのミラーレス一眼、アクションカムにも搭載されています。

Sony HVR-Z1J TIPS

4. 外部同期機材で同期(TENTACLE SYNC)

タイムコードを用いてそれぞれの機器と同期を取るのは、身の回りの機材でタイムコード入力に対応していないものも多く、ハードルが高いことがわかります。そこで、
映像制作に関わる全ての人に手軽にタイムコードを 〜IT’S TIME TO SYNC DIFFERENT!〜」というコンセプトのもとに、タイムコード入力ができない機材でも簡単に同期できるようにと開発された「TENTACLE SYNC」という製品があります。

 TENTACLE SYNC

今回、ドイツ本国にあるTentacle Sync本社からお借りして、試させていただきました!

マイク入力のある機器ならなんでもOK!

 TENTACLE SYNC 一眼レフカメラに接続した図。30g程度なので気にならない。

テンタクルシンクは、特殊な音声データを生成して映像や音声データに記録し、PCソフトで同期させる仕組みです。そのため、マイク入力のあるカメラであれば基本的になんでも利用可能です。上に紹介したタイムコードでの同期は、タイムコード入力のあるハイエンド機器のみですが、こちらはほぼ全てのカメラで対応できます。キャノンケーブルやBNCケーブル、GoProの変換ケーブルもあります。

何台でも同期可能

TENTACLE SYNC

まずマスター機(親機)をPCやスマートフォンと繋げ、時間やフレームレート、音信号の出力レベルなどを設定します。そのマスター機をスレープ機(子機)と接続し、設定をコピーします。このような流れで何台でも同期することができます。
誤差は24時間で1フレーム以下の精度です。

同期ソフトも使いやすい

 
付属の同期ソフト、Tentacle Sync Studioでは、Tentacle Syncの同期信号を読み取って映像や音声を同期してくれます。
同期した素材は、オリジナルファイルのままで書き出したり、Prores、MP4に変換して書き出したりすることが可能です。プロジェクトファイルで書き出すことも可能で、マルチトラックにも対応しています。

13クリップする
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あとからいつでも
見返したりできます。

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