この記事ではDaVinci Resolve 18.5の新機能のうち、カラーページに関するものを紹介します。
タイムライン単位でのカラーマネジメント
これまでプロジェクトベースでしか扱えなかったカラーマネジメントが、タイムラインの単位で使用できるようになりました。新規タイムライン作成時に、「カラーマネジメント」のタブからアクセスできます。作成後のタイムラインでも、「タイムライン設定」から変更できます。プロジェクト設定のカラーマネジメント設定が、このタイムライン単位でのカスタムカラーマネジメントの初期設定になります。
カラーマネジメントについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
LUTなんてもう古い!? 〜DaVinci Resolveのカラーマネージメント(RCM)〜
LogやRAWの映像を標準的なルックにするために、よくLUTが使われます。ルックアップテーブルですね。便利で、簡単で、安心して使えます。 でも落とし穴もあります。どんな落とし穴かというと・・・・...
この動画の1:19:29からも解説しています。
【5月末まで】初夏のキャッシュバックキャンペーンを実施中!この機会をお見逃しなく!
PR:Vook school
Leica L-Logのカラーマネジメントに対応
LeicaのL-Logが、カラーマネジメントの選択項目に現れるようになりました。L-LogはLeica SL2-Sなどのカメラでサポートされています。
入力カラースペースを選択する際にメーカー別に区分け
メディアプールやカラーページで入力カラースペースを選択するとき、最初にメーカー名が表示されるようになりました。これまでよりもすっきりして見やすいですね。
マジックマスクのマットフィネスでポストフィルターに対応
マジックマスクのマットフィネスでポストフィルターが使えるようになりました。ポストフィルターとは、シャープなエッジや髪の毛といった、キーイングの処理の中で失われてしまったディテールを取り戻すための機能です。
ポストフィルター0
ポストフィルター100
マジックマスクについてはこの動画をご覧ください。
カメラRAWの「元に戻す」に対応
これまでカメラRAWのセクションでは、どういうわけかCommand(Ctrl)+ Zが使えませんでした。今回からは使えるようになっています。効果としては「元に戻す」を押したときと同じです。
コレクターノードで合成モードに対応
これまで「合成モード」を変更するには、レイヤーノードを組まないといけませんでした。今回からはシンプルなノードでも合成モードが使えます。
Option (Alt) を押しながら選択肢の上にカーソルをホバリングすると、結果をプレビュー画面でプレビューできます。
外部マット使用時にデフォルトでファイル名を表示
外部マットをノードセクションに持ち込んだとき、これまでは「外部マット」という名前が表示されていましたが、これからは外部マットのファイル名が表示されるようになりました。
共有ノードに変更した際にノード名を維持
ノードを共有ノードに変更したとき、そのノードの名前が維持されるようになりました。
共有ノードについてはこの動画の39:18からご紹介しています。
ビューワーでマーカーの注釈に対応
これまでエディットページでしか使えなかったマーカーの注釈が、カラーページのビューワーで見えるようになりました。マーカーの注釈モードでは、映像に対して、矢印をつけたり、四角を載せたりできます。注釈をつけると、自動的にそのフレームにマーカーが付与されます。
リンク切れのLUTをビューワーに表示
クリップに対して使用されているLUTが見つからないとき、「見つからないLUT」という表示がビューワーに出るようになりました。
LUTマネージャーでリンク切れのLUTを管理
上の項目で紹介した「見つからないLUT」は、LUTタブでも確認できます。
LUT作成時にResolve FX DCTLの効果を反映
これまでResolve FX DCTLの効果は、LUTには含めることができませんでした。今回からはそれができます。
DRT書き出しでグループや共有ノードを保持
DRT(DaVinci Resolve Timeline)ファイルを書き出したとき、カラーページのグループや共有ノードを保持できるようになりました。
ギャラリーでスチルアルバム、PowerGradeアルバムを整列
ギャラリーセクションでスチルアルバムやPowerGradeアルバムを、名前や作成日で整列できるようになりました。
複数ユーザーコラボレーションでギャラリースチルが自動更新
複数ユーザーコラボレーションで作業をしているとき、何もしなくても自動的にギャラリースチルが更新されるようになりました。この更新はバックグラウンドで実施されます。
HDRグレーディングの際のハイライトモードの挙動の向上
クオリファイアーとHDRカラーホイールを同時使用したとき、ハイライトモードで正確に今選択されているレンジがビューワーに表示されるようになりました。ビューワーに表示するレンジを変えるには、Highlightなどのカラーホイールをクリックするだけです。
Vivid HDRのトリムメタデータをクリップ間でコピー&ペースト可能に
中国発祥のHDR規格、Vivid HDRの機能向上です。トリムメタデータをクリップ間でコピー&ペースト可能になりました。
クイックエクスポートのアイコンを表示
エディットページとカラーページでクイックエクスポートのアイコンが表示されるようになりました。これまでカットページにしかなかったアイコンです。
DaVinci Resolve Mini Panelへの機能追加
- Dolby Visionのタブを追加(USERボタンから)
- カラーワーパーのタブを追加(同じくUSERボタンから)
DaVinci Resolve Advanced Panelへの機能追加
- 再生ボタンを複数回押すことで速度を上げて再生可能に
パフォーマンス向上
- HDR素材をグレーディングする際のパフォーマンス向上
- Apple siliconでの空間的ノイズリダクションの速度が最大2倍に
- マジックマスクのトラッキングとキャッシュの管理を向上
コメントする