映像作品に欠かせない「Bロール」とは? 基礎解説から効果的な使い方、活用例が参考になる映像クリエイター紹介まで!

2023.05.12 (最終更新日: 2023.05.12)

映像作品において、重要な役割を担っている「Bロール」。
映像クリエイターにとってはお馴染みでも、まだ映像制作を始めたばかりの方や勉強中の方にとっては聞き慣れない言葉かもしれません。

そこで当記事では、そんなBロールの基礎から、Bロールを使った事例活用例が参考になる海外のオススメ映像クリエイターまで幅広く解説していきます。

今、映像クリエイターを目指している方にこそ、ぜひ読んでほしい内容です。「Bロール」の定義や用途をしっかりと理解し、うまく使いこなした映像が作れるようになりましょう!

Bロールとは?

インタビューやストーリーの核となる映像が「Aロール」と呼ばれるのに対して、それ以外の補足的な映像素材(風景、建物など)のことをBロールと言います。

このBロールには、主に下記のような効果があります。

・主題に補足情報を加え、物語をより印象的に見せる
・映像で表現したい雰囲気を、より効果的に演出する

字面ではなかなか想像しづらいと思うので、Bロールを用いた例を紹介します。

Bロールを用いた映像作品の例


こちらのVlog動画では、カメラに向かってトークしている場面がAロール(メイン映像)、0:13~の風景映像などがBロールです。
要所で高品質な風景映像を挿入することで、映像全体をダイナミックに演出し、作品全体の雰囲気をより印象的に表現しています。

このように、視聴者が引き込まれるような映像作品を作るには、Bロールのクオリティが非常に重要なポイントです。Bロールをうまく使いこなすことができれば、一気にプロに近い映像作品を制作することが可能になる、映像制作の必須スキルとも言えるでしょう。

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Bロールの種類

映像作品にとって、作品の世界観を伝える重要な要素である「Bロール」。実際にこのBロールを用いる時は、その映像作品に合ったものを制作していかなければなりません。

ここからは、数あるBロールの種類の中で、特によく使われる具体事例についていくつか紹介していきます。

風景

自然・街の風景、街で過ごす人々など、環境を表現するBロールです。
メインのストーリーがどういった環境下で展開されているのか、ストーリーのテンションは明るいのか、暗いのかなど、メインストーリーの背景情報を与えることで、ディテールまで表現することができます。

【事例】

0:25~特徴的な建造物や風景によって、その国の雰囲気を視聴者に伝えています。また、プラスの面だけでなくマイナスの面の様々な視点の映像を盛り込むことによって、物語の世界をより具体的に見せています。

インサートカット

メインの映像の間に挟み、補足的な説明を加える映像のこと。
例えば、インタビュー映像の場合は、内容に沿った風景映像や資料映像。調理シーンでは、食材や料理にフォーカスを当てた映像を用います。

このインサートカットを用いることで、作品の内容をより具体的に見せることができるため、視聴者の理解度を深める効果があります。

【事例】

人物が映り込むメイン映像のほかに、0:40付近の映像のように料理にフォーカスをあてたものを差し込むことで、メインとなる事柄のイメージを視聴者が掴みやすくなります。

特殊加工済みの素材

イラストを用いた映像やタイムラプス映像など、特殊加工されたBロール映像のこと。
映像作品の世界観を、より印象的に視聴者に伝えることができます。

【事例】

冒頭部分のようにイラストやアニメーションを用いることで、作品をより印象的に表現。また、メインであるインタビューシーンとの表現方法の対比が、映像全体にメリハリをつけています。

資料映像

地図やデータ、グラフなど、映像内容の信ぴょう性を高めたり、リアリティーを演出する効果があります。

【事例】

0:15〜のマップ映像で、ストーリーがどこで展開され、周辺との関係がどうなっているのかをより詳しく示し、視聴者が理解しやすいようにしています。

ストック素材を活用

Bロール映像の制作は、撮影機材のみならず個人の技術、あるいは撮影場所の選定など初心者にはハードルが高く、手を出しにくい部分でもあります。

そこで近年では「ストック素材」と呼ばれる映像を活用して、Bロールを制作した作品も台頭してきました。

ここでは、そのストック素材が購入できる代表的なサイトを挙げています。

PIXTA
・特に日本国内素材や日本人素材が豊富
・利用する人数によって料金が変わる、動画素材・映像素材のお得な定額制プランが魅力
・4K素材もダウンロードできる
・Bロール素材を販売するクリエイター登録も可能

Shutterstock
・とにかく素材数が多く、日本語検索の精度も高い
・手軽な価格、様々な料金プランが特徴

Getty Images
・報道カメラマンが撮影した映像など、ここでしか手に入らない希少な映像も
・高価ではあるが、高品質

Adobe Stock
・月額プランor必要に応じて単品購入の選択が可能
・Adobeが提供するサービスのため、編集ソフトで既にAdobeアカウントを利用している場合は連携して使いやすい

Pixabay
・無料で利用できる
・高品質な海外の風景映像などが多数揃っている
※当記事に掲載している画像は、Pixabayのものを使用しています。

Bロールをうまく活用している、海外の映像クリエイターたち

Bロールの使い方が秀逸な、海外の映像クリエイターを厳選して紹介します。まずは彼らの作品をひとつの参考に、オリジナルBロールを制作してみるのも良いかもしれません。

Allison Anderson

世界を旅する映像クリエイター。
70万人以上の登録者を誇るYouTubeチャンネルでは、世界各地で撮影したハイクオリティで壮大な映像が投稿されています。

【主な作品】

冒頭から自然の風景、動物の映像によって、ストーリーの世界観を、よりダイナミックに表現しています。

Daniel Schiffer

単調なカットをユニークで面白みのある映像に編集する方法や、撮影方法をわかりやすく解説しています。

【主な作品】

非常にシンプルな映像を、オリジナル性のあるBロールに編集する方法を詳しく解説。プロの編集の裏側を知ることができます。

Ankit Bhatia

カナダ出身のクリエイター。YouTube登録者は227万人以上で、ハイクオリティなBロールをはじめとして、チュートリアル動画を多数投稿しています。

【主な作品】

ドラマチックな場面転換や緩急をつけた演出・Bロールの差し込み方で、視聴者の目を惹きつける効果を演出しています。

Jamie TK

世界各地を旅するVlogger・音楽クリエイター。
世界各地の壮大な映像、特徴的な場面転換が印象的な映像を多数制作しています。

【主な作品】

冒頭から作品の世界観を作るBロールや印象に残る場面転換など、メリハリのある映像演出です。

Andy To

アメリカ出身の映像クリエイター。iPhoneだけで撮影された映像作品が有名です。

【主な作品】

様々な場面転換や特殊加工が施された映像を用いることで、印象的かつ飽きさせない映像表現となっています。

最後に

今回は、補足的なイメージで捉えがちなBロールが、映像のクオリティを高めるのにどれだけ重要かをお伝えしました。

様々な事例と共に紹介してきましたが、映像の内容や差し込み方でBロールの効果も大きく変わっていきます。

紹介したクリエイターのほかにも、まずは自分で検索していろいろな作品に触れ、アイデアを模索することをオススメします。自分の映像作品に合った、ベストなBロールを制作してみてくださいね。

TEXT_越野和馬
EDIT_山北麻衣 / Mai Yamakita(Vook編集部)

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