[DaVinci Resolve]グループとタイムラインのグレーディングツールを使って爆速作業する!

2017.11.04 (最終更新日: 2022.07.06)

作業の効率化

グレーディングする作品が長尺になればなるほど、シーンの数や総合計の素材の数が増えます。そういうときには複数のクリップをグループにしてまとめてグレーディングをする機能がDaVinciには搭載されています。グループ化だけではなく、全てのタイムラインをまとめて一気にグレーディング出来るタイムラインという大きなグループも存在します。

グループやタイムラインの階層でグレーディングすることに適しているのはどういった内容でしょうか?グループの場合、シーンごとにグループを作ることが出来ます。もしくは野外と室内、昼と夜、という風に分けることも出来ます。グループにしたショットは全てホワイトバランスが取れていて、適正露出になった状態で使うことで、同じルックをまとめてかけることが出来ます。出来ると言い切ると齟齬が出ますが、ある程度のルックは統一することが出来るようになります。

ルックは特定の輝度の色味を歪ませることで作るので、露出とホワイトバランスさえ補正されていれば、理論上は全てに上手にルックが適応されます。ただし、構図の中の被写体の輝度の違いによって、微調整が必要になってきます。

タイムラインを使ったグレーディングは最終調整の時に使えます。

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使い方

タイムライングレーディング

タイムライングレーディングはユーザーがグループを設定することは無く、ディフォルトでタイムライングループが存在します。タイムライン全てに反映するグレーディングを行うには、カラーページのノードツリー右上にある、ドロップダウンメニューからタイムラインを選択するだけ。

タイムラインを選択したら、クリップごとのノードツリーが消えて新しくタイムライングレーディングのノードツリーが現れます。あとはグレーディングを普段と同じようにするだけで、全てのショットに適応されるグレーディングを行うことが出来ます。

例えばタイムライングレーディングは全体的なコントラストの最終調整、シャープニング、フィルムノイズなど全てのショットに同じように適応したい時に便利です。以下は一例。


補足:コントラスト-シャープニング-フィルムグレインの順番でノードツリーを構築しています。

タイムライングレーディングを行えば全てのショットを同時にグレードすることが出来るので爆速です。僕は最後にまとめて処理の思いシャープニングやフィルムグレインを使ってシネルックにする時にはタイムラインを使います。出来るだけノード数は少なくしておいた方が良いと思います。

グループグレーディング

グループグレーディングはタイムライングレーディングとは違って、自分でグループを選択することが出来ます。一番選択がやりやすいのは、ギャラリーモードでグループ化したいショットを選択してから、右クリックで「新しいグループを作る」を選択することです。


新しくグループを作ると右上のドロップダウンメニューにてさっきまではクリップとタイムラインしか選択肢が無かったところに新しくグループが誕生します。各クリップはそれぞれ1つのグループにしか属することは出来ないので、注意です。

ここですごく大事なのは、グループの名前を出来る限りわかりやすくしておくことです。後で誰が見ても分かるくらい明確なグループ名だと理想的です。

複数のグループの中から使いたいグループを選択するには、クリップを右クリックして「グループ」というメニューの中から好きなグループと適応することでグループに参加させることが出来ます。

グループモードはクリップグレードの前後どちらかを選択することが出来ます。色補正はほぼ必ずクリップモードで行うために、ルックは必ず色補正を行った後のポストクリップのグループで作業します(もしくはクリップモードでそのまま作業)。プリクリップはカメラ自体の特性を補正したりする場合に使えるそうですが、今の所使ったことないです。

グループを使えばルックをまとめて同じシーン内の素材に適応することが出来ます。ただガンマを大きくいじると素材によっては全然違ったルックになったりするので、ちょっとずつ色をいじっていきながらメジャーな修正はクリップ単位でした方がオススメです。

グレーディングモードの注意点

全てのグレーディングモードを使わないことの方が多いですが、仕組みを理解しておくと効率化したい時や爆速作業したい時には絶対使えるツールだと思います。

注意が必要なのはグレーディング後半です。ショット数が多いとクリップモードでするべき修正を間違ってグループやタイムラインモードで作業してしまって、気がついたら他のショットが今度はおかしなことになっていることに気づいたりします。失敗して気づいても対処出来るようにするために、修正し易い様にノードのネーミングをオススメします。

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hirokikamada

Hiroki Kamada@hirokikamada

ニューヨークシティに拠点を置く映像プロダクション「Prodigium Pictures,」を経営。グローバルブランドや海外展開したいスタートアップのローンチやCSRの取り組みの撮影が強み。海外での制作サポートが必要な方はご連絡ください。 hk@prodigi...

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