[DaVinci] RED HDRxの使い方を覚えてハイライトをキープする方法について

RED HDRx

REDカメラをDaVinci Resolveでデコードする際に、カメラの撮影時のメタデータやプロジェクト設定の設定値を使ってデコードすることも出来ますが、クリップ単位で特定の設定に合わせてデコードすることも可能です。特にクリップ単位でのデコードを行う際にはHDRxというREDカメラのコーデックを使って撮影した際に使えるようになるブレンドタイプとブレンドバイアスという設定があります。これらはHDRxのメリットをデコーディングの際に最大限使うためのツールです。

HDRxという技術は二つの違うシャッタースピード(ISOと絞りは同じ)を使って明るめと暗めの素材を同時収録するコーデックのことです。REC CINE XやDaVinci ResolveにてRED HDRxのコーデックを使ったデコードが可能になります。

ブレンドタイプ

ブレンドタイプはSimpleとMagic Motionの2種類を使用することが出来ます。Simpleは2つの違う露出で撮影した素材を上手にブレンドしてくれた状態の素材です。

Magic Motionというのはモーションブラーを適正化する機能が追加されたデコードの方法です。露出を変えた撮影を行う場合、絞りを変えると被写界深度が変わりブレンドが難しくなり、ISOを変えると発色だったりガンマが変わります。シャッター速度は色味やボケ具合を変化させずに撮影が出来る一方で、モーションブラーが変わります。HDRxの暗い素材の方がシャッター速度が速いため、適正露出の素材と比べてモーションブラーが少なくなります。そのためにMagic Motionでは暗い動画素材のモーションブラーを適正露出のモーションブラーに上手く馴染ませる技術が搭載されていることがSimpleタイプとの一番の違いです。

ただし、SimpleとMagic Motionでは随分と見た目が変わります。個人的にはSimpleの方が編集しやすい印象があります。ただ動きの早い被写体が写っている場合は、Magic Motionを使った方が良いと思われます。素材不足で実際に撮影した素材が無いので具体的な経験からくる知識では無いのでなんとも言い難いです。

ブレンドバイアスは暗めで撮影した素材を、適正露出素材にどれほどブレンドするか

ディフォルトは0を中心として、バイアスのしきい値は絶対値1の範囲で選択することが出来ます。プラス1がブレンドタイプが完全にオフと同じ状態、バイアスがマイナス1の状態がアンダーで撮影した素材のみを利用した状態になります。

ハイライトリカバリーがセカンダリーよりも簡単

HDRxは普通のRAWで撮影した素材よりもさらにフレキシブルに素材のハイライトを編集することが出来る気がします。以下の素材はHDRxで撮影したものです。最初の画像はHDRx加工をしていない素材。2枚目がHDRxのSimpleタイプでブレンドしたものです。ハイライトが随分綺麗に補完されました。またHDRxのブレンドをしないままでRAWで露出を暗くした場合ハイライトは戻ってきましたが、全体的にコントラストが強くなり、彩度も高くなりました。


撮影したHDRxのレイヤーとブレンドしていないもの


撮影したHDRxのレイヤーとブレンドしたもの


HDRxレイヤーを使用せず、露出だけをCamera RAW設定で暗くしたもの

普通のRAW素材はインプットソースをノードツリーで二つ作成したとしても、デコードの設定は1つしか選ぶことが出来ません。そのためハイライトをリカバリーするために、まずREDlog FilmなどのLOGデータにディベイヤーしておき、コントラストを調整した後にセカンダリーでクオリファイアーを使ったり、パワーウィンドウを使ったりしてある程度マニュアルでハイライトリカバリーを行います。その際にノイズが出来やすいので、注意も必要です。

HDRxは2つの違う露出で撮影した素材をそれぞれデコードしてブレンドする技術なので、デコードした時点ですでにかなりのハイライトが適正な露出になっています。そのためにコントラストの調整が1ノードで簡単に出来やすいのが個人的な印象です。しかもデコードの作業はDaVinciだとめちゃくちゃ簡単なので、一切の手間をかけること無くHDRxを制作に取り入れられる気がします。

ルックのイメージとしてはフィルム感のある少しハイライトが落ち着いた色味のグレーディングですごく効果を発揮しそうな印象があります。

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