0から始める動画編集シリーズ、第2回はエディットページ編の前編です!
画面の各セクションの説明とカット編集の方法を中心にご紹介します。
前回のメディア取り込み編をまだ読んでいない方は是非併せてチェックしておいて下さい。使用している素材のダウンロードページも紹介しています。
第1回メディアページ編はこちら
では早速いきましょう!
タイムラインへの取り込み方
エディットページを開きます。(Shift + 4)
左上のメディアプールから取り込みたいクリップを選択します。
表示されていない場合には「メディアプール」という文字をクリックして表示して下さい。
エディットページにはプレビュー画面が2つ並んでいます。
私も最初にDaVinci Resolveを使い始めた時には悩まされたのですが、左側のウィンドウは選択しているクリップのプレビュー画面で、右側はタイムラインのプレビューとなります。
ちなみにプレビュー画面右上の□を押すことで左側のプレビュー表示をON/OFF出来ます。
ひとつのプロジェクトの中には複数のタイムラインを作成することが出来ます。
例えば本編と予告編を作成する場合や、A/Bの2パターンを提案する場合など、プレビュー上のタイムライン名から切り替えて下さい。
新規にタイムラインを作成するには画面一番上のメニューバーから「ファイル」>「新規タイムライン」(⌘ + N)です。
メディアプールから好きなクリップをダブルクリックしてみましょう。
左側のプレビューにクリップが表示されると思います。
メディアページ編でやったIN点とOUT点の設定はここでも出来ます。
クリップをタイムライン上に配置するにはいくつかのやり方があります。
メディアプールからそのままタイムライン上にドラッグ自分で好きな場所に配置する一番簡単な方法です。既にタイムライン上にクリップが存在する場合には上書きされてしまうので注意が必要です。
左のプレビュー画面から下のタイムラインへもドラッグ可能です。左のプレビュー画面から右のプレビュー画面上にドラッグ
この場合はどのようにタイムライン上に配置するかを選択できるようになります。
再生場バーのある位置に「挿入」したり、「末尾に追加」などは再生バーの位置に関わらず一番最後に追加できるのでよく使用しています。プレビュー画面下部からビデオのみもしくはオーディオのみをタイムラインにドラッグ
BGMを当てるので音は不要という場合や、特定の音のみを使いたい場合はこのオプションです。画面下部のアイコンを選択し、タイムライン上にドラッグします。タイムライン上でどちらかを消してもいいですが、予め分かっている場合には二度手間にならずに済みます。
ここで一旦、エディットページの画面上の各セクションをおさらいしておきましょう。
画面上部の緑の枠内の横一列は画面の各セクションの表示/非表示の切り替えです。
プレビューとタイムラインのセクションは基本的には表示されたままですが、それ以外のセクションは使わない時には非表示にすることで画面を広く使うことが出来るようになります。
このスクリーンショットは11インチのMacbookで撮ったのですが、ごちゃごちゃしすぎてとても作業に集中できません。使用する部分だけを表示して効率よく作業できるようにしましょう。
ちなみにセクションの境目にマウスオーバーした際に矢印(黄色い丸の中のマーク)が出る場合にはセクションの幅を変更できます。
プレビュー画面を大きくしたり、タイムラインを大きくしたり、作業内容に合わせて変更してみて下さい。
プレビュー画面では左から右へと時間軸が流れていきます。
左右の幅(横軸)は「ー」と「+」のマークのスライダーを左右にドラッグすると変更できます。
上下の幅は境界線を上下にドラッグして個別に設定するか、全体的な高さやサムネール/オーディオ波形の表示などはタイムライン表示オプションで調整できます。
【覚えておきたいショートカット】
拡大:⌘ + +もしくは ⌘ + =(Windowsは Ctrl + + もしくはCtrl + =)
縮小:⌘ + -(WindowsはCtrl + -)
表示幅に合わせる:Shift + z
※メディアページ編で出てきた再生関係のショートカットもそのまま使用できます。
再生:スペースバーもしくは「L」キー
停止:スペースバーもしくは「K」キー
早送り:「L」キーを複数回押すごとに変更
逆再生:「J」キー
コマ(フレーム)送り:十字キーの「←」「→」もしくはプレビュー画面すぐ左下の「<●>」をクリックして左右にドラッグでもOK
リピート設定:⌘ + /(Ctrl + /)もしくはプレビュー画面下の丸い矢印
タイムラインではビデオのトラックは上にあるものが優先的に表示されます。
例えば同じ大きさの紙を2枚重ねると下の紙は見えなくなり、一番上の紙の内容のみが表示されます。
但し、透明度の高い薄い紙だったりすると下の用紙の内容が透けて見えたり、上の用紙の方が小さければ下の用紙のはみ出した部分が一部表示されたりするようなイメージです。
この例ではトラックは再生すると、V3 → V2 → V1 の優先順位で表示されます。
下記のイメージだと黄色くハイライトした部分が表示されることになります。PremiereやFinal Cutなどの他のソフトでも基本的には同様です。
このように、取り込んだクリップを切り貼りしていくことで様々なシーンを組み合わせていきます。
カット編集
それでは実際にクリップをタイムライン上で編集してみましょう。
基本的にはクリップを選択したら好きな場所へ動かせばOKなのですが、これから紹介するテクニックも併用しながら効率よく作業を進めましょう。
素材の中から、公園で遊ぶ犬のクリップの長さを変更してみましょう。
一度飼い主の方へ向かった後に、3:00くらいのところで振り返ってこちらへ走ってきます。
例えば振り返ったところから、一度画面からフレームアウトする11:00くらいまでを使うことにします。
長さを変える方法は幾つかありますが、ここでは3つご紹介します。
クリップ上で直接ドラッグ
クリップの端の方にマウスを合わせると、矢印が ][ や [ ] などのコの字型に変わりますので、その状態で左右にドラッグして好きな長さに変更して下さい。
フレーム単位で細かく合わせたい場合には磁石のアイコンを押してスナップ機能を有効にして、再生バーを切りたい場所に移動させたら、クリップの端をその部分へ持っていくとピタッと合うようになります。ブレードツールを使用する
カミソリのアイコンを選択するとマウスが矢印からカミソリへと変更になります。
その状態でカットしたい場所をクリックします。スナップ機能も先程同様有効です。
カットしたらカミソリから矢印を選択し直して(もしくはキーボードの「A」)要らない部分を選択、Deleteしてください。
この際にDeleteではなく「Shift + Delete」を押すことで空いたスペースを自動的に詰めてくれます。リップルカット
慣れると一番早いやり方です。
再生バーより前や後ろをカットしながら、出来た隙間を自動的に埋めてくれる方法です。
例えば、「ここから左側は要らない」と言う場合には、該当のクリップを選択し、再生バーをカットしたい場所へ移動して⌘ + Shift + [ を押すと再生バーより左側がカットされ、再生バー以降のクリップが左ヅメされます(Windowsは Ctrl + Shift + [ )
同様に、選択部分より右側をリップルカットしたい場合には ⌘ + Shift + ] を押すと再生バーより右側がカットされ、再生バー以降のクリップが右ヅメされます(Windowsは Ctrl + Shift + ] )
ショートカットでは [ ☆ ] この両端のブラケットの間が最終的に残ると覚えておくと間違えにくいと思います。
他にも複数のクリップをマウスで大きく囲ってまとめて選択したり、ShiftやCtrlを押しながら複数のクリップをまとめて選択するのもOSや他のソフト同様可能です。
トリムツール
トリムを使うとクリップのつなぎ目を微調整したり、クリップの長さは変えずに使う部分を微調整したり出来ます。トリムツールは矢印とカミソリの間のアイコンです。
大きく4つの機能がありますが、トリムツールを選択した状態で(もしくはキーボードの「T」)下記の操作を行います。
クリップの境目で左右にドラッグ→Out点とIn点を同時に変更
前後のクリップの位置は変えずに、クリップが切替わるポイントが変わります。クリップ端の内側をドラッグ→クリップの長さ変更+その他のクリップも合わせて前後に移動
特定のクリップの長さを変えたい場合に使用します。クリップの上の方でドラッグ→長さは変えずに使う部分を変更
配置は変えずに使用部分を変更。クリップの下の方でドラッグ→前後のクリップとのIN点とOUT点を同時に変更
使用部分は変えずに配置を変更。前後クリップとの繋ぎをまとめて調整する。
その他に知っておくと便利なのはクリップの入れ替えです。
⌘ + Shiftを押しながらクリップをドラッグするとタイムラインの長さには影響せずに並び順のみを変えることが出来ます。(WindowsはCtrl + Shiftでドラッグ)
ちょっと長かったですがいかがでしたか?
他の編集ソフトでも基本の考え方は共通する部分が多いと思うので、他のソフトを使用したことのある方であれば割とすんなりと理解できたのではないでしょうか?
さて、次回はエディットの後編ということで、トランジション、テロップ、サイズ変更、再生スピードの変更、音量調整方法あたりをカバーしていきたいと思います。
では次回の後編で!
HH
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