こんにちは。
シリーズでお届けしている「DaVinci Resolve:0から始める動画編集!」も4回目となりました。
今回はカラーページ編の前編です!
さて、今回はDaVinci Resolveの核となる部分だと言っても過言ではない「カラーページ」について触れていきたいと思います。
今回の前編ではテクニック的な部分こそ少ないと思いますが、まずは最低限ここは押さえておきたい!というポイントを中心に触れていきたいと思います。
最初にカラーページのインターフェースを軽くご紹介しましょう。
割とボリュームがあるので、まずは今回の前編では上部から。
下半分がなければ、上部は割とスッキリとまとまっています。
画面の大きさや解像度などによって表示のされ方が変わりますので、違うからと言ってあまり気にしないでください。
画面上部の「ギャラリー」「タイムライン」「クリップ」「ノード」「OpneFX」のアイコン+文字の並びのラインは、その下の各セクションの表示/非表示を切り替えることが出来ます。
使わないセクションは非表示にすることで、作業領域やプレビュー画面を広く確保できるようになることは作業の効率化にも繋がります。
それでは各セクションを説明していきましょう。
ノード
順序が前後しますが、まずはDaVinci Resolveの特徴でもある「ノード」から。
一番左のグレーに囲まれた緑色の四角(インプット)からはじまり、各ノードを通過して一番右の緑の四角(アウトプット)へ、緑色の丸を繋いでいる線で示されるように、左から右へと信号は流れていきます。これらの枝葉のように分かれる全体的な流れを総じて「ノードツリー」と呼んだりもします。
各ノードを通過する段階で、それぞれにデータ加工処理がされ、必要に応じてノード毎のON/OFFや微調整などが可能です。
全ての処理を1つのノード上で行うこともできるのですが、基本的には1つのノードにつき1つの作業を行っていくようにすると、結果的に細かい調整も楽になりますし、他の人が見た時にどのような処理がされているかがわかりやすくなります。
たとえ100個のノードを作ったとしても、特にそれぞれで処理を行わない限りはデータの劣化等もありませんので、遠慮せずたくさん作るようにしましょう。もちろん処理を行わずに余ってしまった場合などには後から削除することも可能です。
ちなみにノードを選択するには「ダブルクリック」してください。クリック1回だと選択されません。無事に選択されるとノードの枠が赤色になりますので、作業を行いたいノードが選択されているのを確認してから作業を始めて下さい。
ノードの追加方法
ノードを追加するにはこのような方法があります。
- メニューバー>「ノード」から選択
ノードを追加したいその直前のノードで右クリック>「ノードを追加」>「シリアルノードを追加」
小さいですが、この写真のケースではNo.15のノードの後(右側)に新規ノードが作成されます。空白部分で右クリック>ノードを追加>「コレクター」
この場合には線のつながっていないノードが追加されるので、挿入したい箇所の線の上にドラッグ移動すると「+」マークが現れるので、そのようにして好きな箇所に追加することが可能です。
ノードを追加する作業は頻繁に行うので、ショートカットを覚えておくと便利です。
シリアルノードを追加:Option (Alt) + S
シリアルノードを前に追加:Shift + S
ノードを末尾に追加:Option (Alt) + K
ノードの種類にもパラレルノードやレイヤーノードなど何種類かありますが、長くなってしまうので、今回はベーシックなシリアルノード以外は省かせていただきます。
ざっくりとだけ説明すると、シリアルノードはその信号全てを注ぎのノードに送るのに対し、パラレルやレイヤーノードは画面の特定の箇所のみに処理を行いたい場合などに信号を分けて出力するのに使用したりします。(人と背景とを分けて編集したい場合など)
ノードを削除する方法
ノードを削除したい場合には消したいノードを選択してDeleteキー、もしくは右クリック>「ノードを削除」を選択して下さい。
削除しなくても、次に説明する方法でON/OFFが出来るので、また必要になるかもしれない場合などは削除するのではなく「OFF」にしておくことでも同様の効果が得られます。
ノードをONにする/OFFにする方法
ノード左上部のノード番号もしくはノード名をクリックする、もしくは⌘ (Ctrl) + D。
全てのノードをOFFにして、元素材と見比べる場合などにはノードセクション左上の丸に斜線の入ったマークをクリックして「バイパス」して下さい。
その他、ノードの表示サイズの変更方法なども図に記載しておきました。
右クリック>「ラベルを変更」でノード名も付けられるので、複数のノードを扱う場合にはわかりやすくラベリングしておくと便利です。
LUTを適用する方法
LUT(ラット。Look Up Table)をノードに適用することで、様々なグレーディングを簡単に適用することが出来るようになります。映像のプリセットのようなもので、有料のものや無料のものなど、たくさんネット上でも探すことが出来ます。
DaVinci Resolveにもプリセットが内蔵されていますので、LUTを適用したいノードで右クリックして、「3D LUT」から、今回はフィルム風な見た目になる「Film Looks」から好きなものを選んでみて下さい。LUTを外す場合には右クリックで「LUTなし」を選択する、ノードを削除する、ノードをオフにするなどで対応可能です。
LUTを当てる際の基本的な注意点は、1)前後の当てる位置で効果が変わってくる点、2)何回も使用するようなものではないのでクリップの中でLUTを使うのは1回だけにしておく(変化の微妙な弱めのものなら有りかも)という点に注意しておいて下さい。
LUTについての記事は過去にも書いています。
・DaVinci Resolveでタイムライン全体に一括で同じ処理をする方法
・DaVinci Resolveのグレーディング作業効率化を図るテクニック
ギャラリー
処理を施した情報を「スチル」と呼ばれるもので保存出来る領域です。
複数のクリップに同じ処理を行いたい場合や、グレーディング時の比較のもととなるルックを保存しておいたりすることが出来ます。
いくつかやり方や方式の違いもありますが、基本的な保存の仕方はプレビュー画面上で右クリック>「スチルを保存」で、ギャラリーに追加されます。
別のクリップでスチルを読み込みたい場合にはスチルを適用したいノード上に直接ドラッグしてくるか、右クリック>「ノードグラフを末尾に追加」を選択して下さい。
「末尾に追加」だと既存のノードの処理には手を加えずに追加されますが、ドラッグするやり方や、右クリック>「グレードを適用」ではそれまでのノードの処理内容は上書きされてしまいますのでご注意下さい。
ギャラリーの便利な使い方はこちらの記事から
タイムライン
エディットページのタイムラインを簡素化したものです。
全体の流れの中でクリップの位置を選択したり、重なったクリップからほしいものを探し出す場合などに便利です。
セクション一番左のV1、V2…などの文字の部分を押すとトラック単位でのON/OFFが可能です。
作業するクリップが選択できたら非表示にしておくとプレビュー画面が広く取れます。
クリップ
クリップのサムネール表示が出来ます。上記のタイムラインよりは直感的に任意のクリップを探し出せるかと思います。
クリップの枠のすぐ下の部分をダブルクリックすることで、バージョンやクリップ名、コーデックなどを参照することが出来ます。
クリップのサムネイル上で右クリックをすると様々なメニューが出てきます。
タイムライン同様、作業中は非表示にしておくと便利です。
OpenFX
エフェクトです。
適用したいノードに直接ドラッグしたり、ノードを繋いでいる線の上に重ねても適用できます。
Studio版のみに提供されるエフェクトも当てたり調整することは出来ますが、ウォーターマークが「これでもかっ!」と大きく入ります(笑)。
OpenFXを外したい場合にはエフェクト名すぐ左の赤丸のマークでOFFにするか、予めOpenFXを適用するためのノードを1つ作っておけばノードごと削除したりOFFにしたり出来るので便利です。
もし、全画面でプレビューしたい場合などには、メニューバーの「ワークスペース」>「ビューアモード」で好みのものを選択するか、⌘ (Ctrl) + F がフルスクリーン表示のショートカットキーなのでノートPCなどの方は是非覚えておいても損はないと思います。
プレビュー画面
プレビュー画面上では頻繁に大きさや表示領域を変えたりするので、基本操作を紹介しておきます。
是非センタークリック(中クリック)付きの3ボタンマウスを使用することをオススメします。
持っていない方はこの機会に購入を検討して下さい!…くらいの勢いです(笑)
ちなみにAmazonだと1,000円以下でも売っているようです。
基本操作はメディアページやエディットページとも共通ですが、カラーページではウィンドウなどと組み合わせてより細かく作業を行いますので、使用頻度は高くなってきます。
では次回はカラーページ後編で!
ウィンドウやトラッカー、カラーホイールやスコープなどにも触れていきたいと思います。
ではまた!
HH
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