悩んでます。
こんにちは、ニコラスです。
最近の悩みが
自分が撮影監督をしていると言うと
なんだそれ?
って 頭の中がハテナマークで返されることが多いことです。
この撮影監督という職業、
まだまだ一般的にあまり認知されていないと思ったのでここで説明したいなと。
動画はこちらから!
撮影監督と言うと監督だと思われる件
自分は時折、ディレクションもしているので
いいのですが・・・
作品ベースで経歴を語るとき、
この作品の撮影監督しましたというと、
作品を監督したと思われてしまいがちなんです・・・
僕はあくまでも撮影監督として作品に参加した訳であって
ディレクションをした訳ではない!と言いたい。
予算がある程度、潤沢な現場になると
監督とは別に撮影監督がいることが多いです。
実は、監督又はディレクターなんですが、
映像制作経験者でなくてもなれます。
「何だって!?!?」
もちろん監督の実力はまちまちですが
映像についての知識を持っていなくても監督になることはできちゃいます。
だから、いきなりお笑い芸人が映画監督になれたり
それを実現させているのは
演出部、撮影部、録音部、編集部、役者部等々、
周りのクリュー達です。
その中でも実際に
その撮影部の長が撮影監督です!
カメラマンと何が違うの?ルックを作る撮影監督。
カメラマンはカメラを持って撮影する人の総称ですが、
撮影監督は必ずしもカメラを持つとは限りません。
カメラマンだとカメラオペレーターとしての意味合いが強いです。
何なら、ハリウッドの現場では労働組合の規則によって
撮影監督はカメラを持つことが許されていません!!!!!
(とは言っても事前に特殊な契約を交わせば持てるのですが。そして自らカメラを持ちたいサツカンが殆どなのも事実)
これはカメラマンの職を守る為と撮影監督の役割が違うからです。
撮影監督は、
画作りと技術の責任者です。
簡単に言うと撮影部と照明部のリーダー
日本だと未だに撮影部と照明部が分かれていることが多いですが(作業効率化を図るため)、
海外だとCamera Department と Lighting Departmentは基本的にセットです。
何故なら、画作りはカメラとレンズだけでなく照明がかなり重要になってくるからです。
なんなら、画のクオリティを左右するのはライティングが一番重要と言っても過言ではないくらいです。
撮影監督がカメラ、レンズの選択だけでなく、ライティングの方針も決めた方が画作りに一貫性が生まれクオリティコントロールしやすいです。
そして、映画や映像のいわゆるルックを決めるのが撮影監督です。
その仕事は撮影部と照明部だけに留まらず、多岐に渡ります。
時にはカラリストと作品のルックについて相談してLUTを作ったり、
特殊なカメラの動きや照明の設置場所を特機部に指示を出したり、
演出部とどういった画作りが効果的か話し合ったり、
監督と衣装部とどういった服がいいか決めたり、
美術部と連携して照明を設置したり!!!!!
他の技術部と大きく違うところは仕事が現場でのオペレーションだけじゃないというところと、
他の部との懸け橋的存在であるというわけです。
Director of Photographyの例
Emmanuel Lubezki
代表作:ゼロ・グラビティ、バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)、レヴェナント: 蘇えりし者
アカデミー賞[撮影賞]受賞の際。ファンキーなメキシコ人
映画「レヴェナント: 蘇えりし者」にて。ほとんど自然光での撮影で行われたらしい。
役者を煽るアングルでのワイドレンズの多用。超絶長い一発撮りシーケンス等。
異色な撮影スタイルの撮影監督のEmmanuel Lubezkiは
代表作で挙げた3つの作品で3年連続、アカデミー賞 [撮影賞]を受賞したバケモノです。
そのほかにもテレンス・マリック監督作品とタッグを組んだツリーオブライフはカンヌでパルムドールを受賞したりしてますね・・・
ここ10年で最高の撮影監督とも名高い。
是非、彼についての特集やってみたいですね。
タメになったらフォローお願いします!
個人的なブログも書いてます!
ニコラス・タケヤマ @nicholas_saito
上智大学卒。ニュージーランド出身で日本と台湾のハーフ。日英対応の撮影監督・ディレクター。Davinci Resolve 認定トレーナー。WEBCM・MV・映画等、幅広いジャンルを手掛けている。 ワンマンでのビデオグラファースタイルの案件から数十人規模のスタジ...
コメントする