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ATEM Miniのクロマキー合成の使い方

2020.06.26 (最終更新日: 2020.06.26)
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ATEM Mini、ATEM Mini ProにはATEM Advanced Chroma Keyerという、高度なクロマキーが搭載されています。どれくらい高度かというと、昔はATEM Constellation 8K(100万円超え)というATEMシリーズの最高峰のスイッチャーにしか実装されていなかったくらいです。それが3万円代のスイッチャーに丸々入っているのだから、使わない理由はありません。すぐにグリーンバックをお家やスタジオに引いて、Zoom会議やYouTube Liveでハイクオリティなクロマキー合成を見せつけましょう。


クロマキー合成という言葉に馴染みがない方もいらっしゃると思うのでいちおう言及しておくと、クロマキー合成とは、色を使ってアルファチャンネルを生成する方式です。グリーンバックやブルーバックなどの背景の素材を、バックグラウンドの別の映像に載せて合成します──もしくは、ガチャピンを透明にしたことで有名な合成方法と言った方がわかりやすいかもしれません。それでは順を追って使い方を解説します。

  1. ATEM Miniのソフトウェア、ATEM Software Controlを開きます。スイッチャータブの右の「アップストリームキー1」で、「クロマ」のタブを選択します。

  2. 「フィルソース」で、グリーンバックの素材が入ってきているHDMI系統番号を選択します。グリーンバック素材は、グラフィックの載った映像クリップでもいいですし、カメラからのライブ映像でもいいです。グリーンバックがなくてグリーンバックのライブ映像が作れない人は買いに走りましょう。

  1. その下の「クロマサンプル」をクリックします。ボックスが出てくるので、そこで好きな場所のグリーンを抽出します。

ATEM Mini Proの方を持っている方は、HDMI出力をHDMIモニタに出して、マルチビュー画面を表示させてください。左上のプレビューのセクションで、四角い抽出ボックスがどこにあるか見えます。

「クロマサンプル」の横にある「プレビュー」を押すと、マルチビュー画面のプレビューセクションで抜け具合が確認できます。

適当な位置が取れたら、「クロマサンプル」の文字をクリックしてそのセクションを閉じましょう。あんまりきれいに抜けていない? 心配ありません。ATEM Advanced Chroma Keyerのすごいのはここからです。

  1. 「キー調整」の項目でバックグラウンドとフォアグラウンドの分離をより明確にしてみましょう。特に「バックグラウンド」というパラメーターで、背景のノイズをきれいにすることができます。「バックグラウンド」の数値をあげすぎてフォアグラウンドの被写体にノイズが出てきたら、「フォアグラウンド」のパラメーターでフォアグラウンドの被写体をきれいにしましょう。このセクションでは背景と前景をキッパリと分離することを目標にします。

  1. 次は「クロマ修正」です。ここもなかなかすごいです。フォアグラウンドの人物のまわりにスピルと呼ばれる緑色のノイズが出てくることがあります。これを「スピル」で消すことができます。そして人物が緑の反射を受けて全体的に緑がかっている場合には、「フレア抑制」で反対色のマゼンタをぶつけて緑色を中和できます。

スピルの効果は、この画像がわかりやすいかもしれません。これがスピル除去適用前。タイトルのまわりに緑色のスピルが残っています。

これがスピル除去適用後です。

  1. ここまででクロマキー合成としては完成です。あとは微調整が残っているのみです。「カラー調整」という項目で、フォアグラウンドの被写体のカラコレができます。

  1. その下の方に「フライキー」というのがありますが、これはDVE機能を使ったサイズ調整、位置調整です。通常はクロマキー素材は1920x1080の解像度でそのままオーバーレイされますが、この「フライキー」を使えば自由な位置に素材を置けます。A、Bのキーフレームを打ってアニメーションをつけて動かすこともできます。

  1. プログラム映像にクロマキーを載せるには、「ネクスト・トランジション」のON AIRを押します。

本体右上のKEYのONボタンでも同じです。

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