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【ウェビナーまとめ記事】「ここさえ押さえれば大丈夫!はじめてのライブ配信」

2021.06.08 (最終更新日: 2022.06.09)

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4月28日に行われたVookウェビナー 「ここさえ押さえれば大丈夫!はじめてのライブ配信」

映像ディレクターであり対談ライブ専門の「ヒマナイヌスタジオ」を運営する川井 拓也さんを講師にお迎えし、「ライブ配信のはじめ方」や「押さえておきたいポイント」を教えていただいたこのウェビナーが、Premiumメンバー限定記事になりました。近年、急激に需要が高まっているライブ配信。それに比例して、便利な機材やグッズもたくさん登場しています。誰もが自由な発想で手軽にライブ配信できるようになった今、是非この記事を参考にライブ配信にチャレンジしてみませんか?

  • 講師川井拓也

    映像ディレクターとしてperfume、佐藤健、flumpool、RedBull、Engadget、MIT Media Lab、NTT研究所、青森県庁などのライブ配信をコーディネート。大手町・六本木・高円寺で対談ライブ専門の「ヒマナイヌスタジオ」を運営中。「むつかしそうなことをかんたんに!」をモットーに沖縄・島根・京都・名古屋・北海道まで全国のスタジオコンサルを手掛けている。

近年、コロナ禍の影響もありライブ配信のニーズが増えています。「せっかく場所があるんだから、情報発信をしよう」そう考えたことのある方も多いのではないでしょうか。

今回の講座は、これまでライブ配信を生業としてきた技術者に向けてではなく、「機材のことは分からないけど、情報発信してみたい」「コロナ禍で、手をこまねいてじっとしていられない」と考えている方に向けた内容となっています。タイトルのとおり、初めての方に向けて分かりやすく、こちらのアジェンダに沿って解説して頂きました!

ライブ配信は、視聴者とともにつくるエンターテインメント

まずはじめに、ライブ配信とは何なのか?川井さんなりの定義をお聞きしました。

川井:
ライブ配信には、YouTube Liveや17LIVE、LINE LIVEなどさまざまな配信プラットフォームがあります。これらに共通するのは、リアルタイムで時間軸が進行していくこと。いわゆる「生放送」ですね。

生放送は「コール&レスポンス」が特徴と言えます。テレビでは質疑応答ができませんが、ライブ配信ではリアルタイムに質問することができます。それによって番組の内容も変わっていく、出演者のコメントも変わっていくというダイナミックな状態になるわけです。

予定調和なテレビ的なものではなく、こうした予測不可能性があるのがライブ配信の醍醐味だと僕は思っています。同じ時間を視聴者がそれぞれの場所で共有することが一体感を生む。お互いのエネルギー交換ですね。

そんなライブ配信には、まず「情報を発信する人」がいます。何人かでトークをしているところをコンテンツにして配信したい場合、単純にシステムで映像と音を作っただけでは視聴者に届きません。これらをYouTubeやTwitter、LINEなどのプラットフォームに送り込んで初めて、視聴者に届くのです。

大切なのは、「どうやって視聴者と一緒にコンテンツを作っていくか」です。ライブ配信とは、映像、音声、コメントを使ってリアルタイムにコミュニケーションするエンターテインメント。これが、僕が考えるライブ配信の定義です。

👉POINT
ライブ配信では、ただシステムを構築して発信するだけではなく、視聴者との双方向のコミュニケーションを意識すること!リアルタイムだからこそ、登壇者と視聴者とでコンテンツを作り上げていくことが重要なのです。

ライブ配信の「入力数」の基本

でははじめに、ライブ配信の基本となる「入力数」について学んでいきましょう。

川井:
ライブ配信はスマホのカメラでも行うことができます。1カメ、インカメラ、アウトカメラと切り替えられるけど、カメラとしては1台しかありません。そのため、「1台じゃ済まない」という方は複数台のカメラを使うことになります。実際、ライブ配信では「4入力(カメラ4台)」もしくは「8入力」の場合が多数。これは僕らにも手が届く数ですね。

カメラの次に必要なのが、マイクの本数。出演者は何人なのか、出演者を何台のカメラで撮るのか、声は何本のマイクで収音するのか。これらによってシステムの基礎が固まります。

この数は、どういったコンテンツを発信するかによって決まります。そのため、僕がスタジオコンサルをする時は、いつも 「どんなコンテンツを作りたいですか?」という話から始めます

例えば、4入力で4人の登壇者がいる場合は、全体を撮るカメラ1台と、1人ずつのアップを撮る3台になります。3人の登壇者に対して常に寄りが撮れる状態で、全体も見ることができますね。

PowerPointでスライドを見せる講演会のようなコンテンツを発信したい場合は、入力の1つはパソコンの画面にします。そうするとカメラが1台減り、3台のカメラと1台のパソコンになりますね。

ちなみに、8入力なら音楽ライブや大規模イベントにも対応できます。4入力と同じ考え方で全部カメラにしたり、2台だけパソコンにして他をカメラの入力にしたり。これでシンポジウムやセミナーは十分に行うことができます。

さらに、ピクチャーインピクチャーで画面の中に登壇者の顔を小さく入れることも可能。最近流行りのeスポーツイベントなどにも対応できます。

👉POINT
ライブ配信のシステムは、4入力か8入力が基本。この基本を覚えておきましょう。その中でカメラからの映像はいくつか、パソコンからの映像はいくつか、自身の発信したいコンテンツによって構築していくのがおすすめです。

目的別&規模別!配信機材の選び方

では具体的に、ライブ配信にはどのような機材が必要なのでしょうか?

川井:
ライブ配信システムを自分の家や会社、会議室に入れたいという時に、全部パソコンで配信しようと考える方もいるかと思います。

パソコンでシステムを組む場合、パソコンは映像を切り替えるスイッチャーになり、オーディオミキサーにもなる。かつ、レコーダーにもなり、それを配信するエンコーダーにもなる。実際、パソコンがあれば何でも出来るんです

ただしその場合、映像をパソコンに送る「入力ボード」が必要になります。音声に関しても、オーディオミキサーの音をUSBのストリームなどにして、入力インターフェイスを通してパソコンにすべて集約していきます。

その上で、「vMix」や「OBS」など、スイッチングや画面レイアウトが全て管理できるアプリケーションを使って、パソコン上でコントロールする必要があります。

👉vMix https://www.vmix.com/
👉OBS https://obsproject.com/ja

川井:
何でもできるのがパソコンのよいところですが、配信する際には性能が重要になります。配信が1カメのみならそこまでパワーは要りませんが、フルHDのカメラ4つにオーディオまですべてリアルタイムに処理しようとすると、かなりのCPU・GPUが必要。複数台のカメラで配信する場合、非常に高性能なパソコンが必要と言えますね。

そのため、パソコンの管理に自信がある人がいない限り、パソコンでの配信はおすすめしません!

一見パソコンでの配信は便利に感じますが、パソコンをよく理解し、どこまでのことができるのか知っておく必要がありそうです。では「もう少し簡単に配信したい!」という方は、どのような配信システムを構築すれば良いのでしょうか?

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