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【定番から選び方まで】モニター用ヘッドフォンの選び方


映像クリエイターが編集作業で使うヘッドフォン。
みなさんはどのようなものを使っていますか?はたまた、イヤフォン派ですか?

使用感や手軽さ、予算などで選ばれていると思いますが、Googleで「ヘッドフォン おすすめ」などで検索すると、定番アイテムがおすすめされると思うのですが、見た目とかにも拘りたい皆様に、ヘッドフォンの選び方も交えて書いていきたいと思います。

そもそもリスニング用?モニター用?

音の良し悪しだけでなく、用途によって最適なチューニングを目指して各社がしのぎを削っているのがヘッドフォンです。
家電量販店にもよく並んでいる機種のほとんどがリスニング用です。
「ベースが効いててクラブみたいなサウンド!」や「美しい高音の伸びが上質なサウンドをあなたに」のような、「音楽かっこよく聴こえますよ!」というチューニングがなされたヘッドフォンです。

一方、モニター用のヘッドフォンは、音が左右のどのあたりから鳴っているか(定位感)を聴き分け、どの音域もフラットになるような音作り、音の解像度など、一つ一つの音をしっかり聴かなければならないときに使用するヘッドフォンです。

突出した音を探したり、ノイズを聴き分けやすかったり、主に音楽系のスタジオでの作業でも使われています。もちろん映像の編集もこちらの方が向いているのがモニター用のヘッドフォンになります。

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まず大事にしたい要素

大事な要素としては、
1. 長時間ヘッドフォンを使用していても耳が疲れない(耳が疲れると、高音が聴こえにくくなるとか、音域のバランスがおかしくなる)
2. 頭が痛くならない(とくにメガネの方は注意)
3.ちゃんと音が聴き分けられるか

映像クリエイターの皆様にとってはこのあたりはけっこう大事なのでは?と思います。
音楽系のエンジニアと同様の要件も必要ではありますが、音量の調整、マイクの音声確認、ノイズチェックなどがメインの用途かと思います。

しかしながら、ずっと音を聴き続けるだけの作業ではないので、音に集中していないときは邪魔に感じても困りますし、ヘッドフォンは構造上、常時頭部が上から横から押さえつけられている状態が続くので長時間使用しているとどうしても頭が痛くなってきます。
特にメガネをかけている方はご注意ください。
ヘッドフォンがメガネを押し付けてきますので、非常に痛くなります。

よくおすすめされているヘッドフォン

動画編集に限らず、音楽系エンジニアも愛用しているモニター用ヘッドフォンのNo.1ド定番がこちらです。

MDR CD900ST

価格は15,000円程度でリーズナブル。音楽系のスタジオでも、これが置いてないところはないくらいの定番アイテムです。
見た目は無骨ですが、5~30,000Hzが再生可能で、ノイズなどが再生周波数帯域を超えてしまっていて「そもそも鳴ってない!」ということはまずありません。
モニター用のド定番だけあって、音の脚色はほぼありません。
せっかくヘッドフォンを買うなら音楽を聴くときにも使いたい、という方にはあまり向きません。
というのも、ノリノリな重低音、キラキラした高音など、音楽をかっこよく聴かせようという方向性で開発されているものではないので、若干退屈に聴こえてしまうかもしれません。

ド定番の一番の強みは、アクセサリーの手に入りやすさです。
ヘッドバンド部分、イヤーパッド等の劣化しがちなパーツ、ケーブルが断線したとき、さらにはネジ1つまで。
誰も彼もがおすすめするのも納得がいくものであり、ファーストヘッドフォンとして購入したものの、結局そのまま使い続けられることも多いヘッドフォンです。

定番だけじゃなく、選び方も知りたい!

ここからは、見た目にも拘りたい、そんなあなたがお気に入りのヘッドフォンを購入できるようになるための「選び方」を書いていこうと思います。

ヘッドフォンを選ぶときのポイントはこちら

・必ず試着をすること
・再生可能周波数帯域を見る
・リファレンスとなる音源を持っていく

必ず試着すること

試着する際は、重さ、締付け、ヘッドバンドの当たり方に違和感はないか、を確認します。
ヘッドフォンを選ぶ際には誰しもがチェックすることではありますが、長時間装着し続けるものですので、ヘッドバンドの当たり方に違和感を感じたところから痛くなったり、重さで肩が凝ったりということが起きます。
ちなみに、定番のMDR CD900STで約200g、ついで定番として紹介されることが多いゼンハイザーのHD25は170gです。

再生可能周波数帯域を見る

定番として紹介したMDR CD900STは「5〜30,000Hz」です。
人間の可聴範囲は20〜20,000Hzと言われており、ヘッドフォンは聴こえていない音を鳴らしています。
しかしながら、聴こえていない範囲が鳴っていることで、自然に近い音になる、本来鳴っているのに鳴らせられないことで音が変わってしまうということが起きます。

リファレンスとなる音源を持っていく

これがかなり重要で、いろんな音楽を試してみることより、よく音を知っている音源を持っていき、再生して聴いてみることが大事です。
Donald FagenのThe Nightflyというアルバムは、レコーディングがしっかりされており、リファレンス音源として音楽系エンジニアにも愛用されているので、ヘッドフォンの再生能力を調べるにはおすすめです。

収録されているすべての楽器がキレイに分離して聴こえるか、鳴っている位置(パン、定位感)はちゃんとしているか、そもそも音が変に聴こえないか。
低音域が持ち上がりすぎていたり、高音域が持ち上がりすぎたりしているとモニター用としては向かないので、同じ曲をいろいろなヘッドフォンで聴き比べてみるのもおすすめです。

最後におすすめのヘッドフォンをいくつか

Sennheiser HD25

音質はまったく問題ない、マイクの一流メーカーSennheiser(ゼンハイザー)のヘッドフォンです。
おすすめのポイントとしては、とにかく軽いことです。選び方の項目でも書きましたが、ヘッドフォンの重量は肉体的な部分に直結するので、モニター用、すなわち仕事道具として大事な部分が押さえられています。
価格帯もMDR CD900STと同程度です。

AKG K702

もうひとつ、ちょっと別の視点から、開放型のヘッドフォンを一つ紹介します。
こちらも同価格帯のヘッドフォンなのですが、一番の違いは「開放型」であることです。
ここまでで紹介したヘッドフォンは「密閉型」で、音がダイレクトに耳に入ってくるようなイメージの聴き心地なのですが、こちらはヘッドフォン内のスピーカーの後ろが閉じられておらず、外に音が漏れます。
逆に、長時間音を聴きながらの作業ですと開放型になっていることで、聴き疲れしにくいという利点があります。見た目もちょっとオシャレですので、音が漏れてもよい環境で編集作業ができるなら選択肢の一つにしても良いかもしれません。

自分に合った一台を大切に

一般的におすすめされているヘッドフォンは優秀なもので、買って失敗することはなかなかないかもしれませんが、また違った視点として、長く使っていくことで、癖や特徴も掴みながら、自分に合った一台を大事に使っていくという方法もあります。
モニター用ヘッドフォンを検討中の方はぜひ一度リファレンス音源を持って、お店に聴き比べに行ってみてはいかがでしょうか?

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