「あなたのクリエイティビティを解き放つ」
ソニーのスマートフォン「Xperia 1 IV」は、公式サイトにてそう銘打たれている。
この言葉の通り、Xperia 1 IVはソニーの映像機器やデジタル一眼カメラAlphaのノウハウを凝縮した撮影機能を搭載している。
撮影を円滑にする正確なAF機能や、最高4K120fps撮影機能などクリエーターにとって嬉しい機能が満載だ。

これまで高価で専門のカメラ機材が可能としていた本格的な撮影を、Xperia 1 IVはリーズナブルかつ使いやすいスマートフォンで実現しているのが強みだ。
それは今、クリエイターに誰でもなれる時代に呼応してもいる。
スマートフォンで動画を撮影、PCで編集した後、YouTubeやInstagramへ自分の作品をアップロードすることは当たり前の時代なのだ。
誰もがクリエイターになれる時代ならではのXperia 1 IVだが、このスマートフォンを使えば誰もが人々を引きつける動画を作れるかと言えばそうではない。やはり魅力ある動画を制作するには、それなりの知識とスキルが必要になる。
12月10日(土)に開催された「インスタフォロワー32万人!kohkiさんと撮影するリール動画ワークショップ powered by Xperia」では、ワンランク上のスマホ動画の撮影&編集テクニックを学ぶことを目的に、魅力的な動画制作についてのレクチャーが行われた。
講師を務めたのは、インスタグラマー kohki としても精力的に活動するフォトグラファー / ビデオグラファーの山口功貴氏。
Instagramのフォロワーは32万人を超え、YouTubeチャンネルも登録者数7万人以上と、国内だけでなく海外にも通じるインフルエンサーとして活躍するクリエイターだ。
山口 功貴/kohki Yamaguchi
東京を拠点に活動するフォトグラファー / ビデオグラファー。インスタグラムのフォロワー数32万人、YouTubeのフォロワー数7万人、インフルエンサーとして活躍中。
東京最大の写真コミュニティ@discovertokyo の創設者でもあり、東京の美しさをグローバルに発信している。
世界中の多くのブランドや企業とコラボしており、風景/都市景観、ポートレート、旅行、ライフスタイル、クルマ、建築など、あらゆるタイプのスタイルの撮影を手がけている。
公式サイト
多様なバックグラウンドの参加者が映像制作に挑戦
本ワークショップは、kohki氏がイベント全体で参加者に映像制作の秘訣をレクチャーしていくものである。参加者はレクチャーに沿って、Xperia 1 IVを使って今回の映像づくりを進めていくかたちだ。

kohki氏はフォトグラファー / ビデオグラファーとして、都市景観やポートレート、ライフスタイルなど幅広いスタイルの映像を作ってきた人物だ。
世界中の多くのブランドや企業とコラボし、Instagramのフォロワー数32万人、YouTubeのフォロワー数7万人という高い影響力を持つ。その実績を元にしたレクチャーが、本ワークショップの魅力である。

ワークショップには様々なバックグラウンドを持つ参加者が集まった。舞台美術やグラフィックデザインなど、何らかのクリエイティブに関わりながら映像制作に興味を持つ人々が目立っていた。
その中にはkohki氏に憧れ、なんと北海道からはるばる参加した大学生の姿もあった。
バックグラウンドは様々だが、参加者に共通するのは良い映像を撮りたいという熱意であった。
今回のイベントはXperia 1 IVの機能解説を受けた上で、kohki氏に撮影や編集の方法をレクチャーしてもらうことが主である。
ただし、それだけではない。
参加者には実際にXperia 1 IVを使って動画の撮影・編集を行なってもらい、最終的にInstagramに投稿するリール動画を完成させることをゴールに据えていた。
ソニーの担当者より、Xperia 1 IVの機能について解説が行われた。
まず、Xperia 1 IVの開発では「ソニーのカメラでできることを、いかにスマートフォンでもできるようにするか?」という目標を掲げていたという。
16mm、24mm、85-125mmという3つのレンズを搭載。そのうち85-125mmは、光学ズームを実現。全てのレンズでリアルタイムで顔や瞳へのAFに対応している。

今回の動画制作では、Xperia 1 IVに搭載されている動画撮影機能「Videography Pro」が用いられた。
レンズ、ISO、fps、SS、MFなど、きめ細やかなマニュアル設定で想いのままに映像作品を作れるのが特徴だ。最大4K / 120fpsのの高画質ハイフレームレートの撮影が可能になっている。

これは、撮影後の編集作業で映像スピードに緩急を付けた表現ができたり、スローモーション映像も作れたりする。Instagram映えするハイクオリティで印象深いリール映像を作るのにうってつけの機能と言えよう。
今回 kohki氏は参加者に向け、シネマティック動画を作るために4K / 120fpsでの撮影をレクチャーしていた。
高解像度のハイフレームレートによる撮影が、後の編集作業でスローモーションにしても滑らかな動きを出せることで表現の幅が広がるためだ。
ここはXperia 1 IVならではの機能をふまえ、編集でクオリティの高い映像づくりもふまえた指摘となった。
ダンサーのパフォーマンスを高性能カメラで撮る
ひととおりのレクチャーが終わると、次に参加者は会場の外に出て、屋上で本格的な撮影にチャレンジ。
今回の被写体は、なんと著名ダンサー2氏のパフォーマンスである。
ひとりは、上西隆史氏。
須藤元気氏が主催したダンスユニット・WORLD ORDER元メンバーであり、現在は鉄棒を利用した「エアフットパフォーマンス」という無重力の動きを打ち出すダンサーだ。
もうひとりは、NAO(魚地菜緒)氏。
ブレイクダンサーとして、プロダンスリーグ「D.LEAGUE」にて"KOSÉ 8ROCKS"のメンバーとして活躍する人物である。

ここでは上西氏、NAO氏それぞれのパフォーマンスを参加者が撮影していく流れである。
今回、ダンス用のセットもしっかり組まれており、上西氏のパフォーマンスに使う鉄棒もセッティングされていた。
撮影に先立ちkohki氏は、どんな点に注意して撮影すると良い映像ができるかを参加者に説明していった。

撮影の序盤では、参加者はダンサーそれぞれの得意な動きを撮っていくかたちとなった。
上西氏は鉄棒を利用したダンスや派手なバク宙を披露し、NAO氏は得意のブレイクダンスで緩急のある動きを見せつける。
とは言え、鋭いパフォーマンスだけではなく、両氏は気軽に参加者とも話して過ごすシーンも見受けられた。全体的にちょっとした部活動みたいな、ある種の和やかさも感じられた。
参加者たちは、様々な構図から両氏のパフォーマンスを撮っていた。
Xperia 1 lV「Videography Pro」の使い方に慣れていくのと共に、みんなどういう映像を作ろうかと考えながら撮影している様子が窺えた。

ある程度の簡単な撮影を終えると、続いて参加者一人ひとりがダンサーに撮りたい映像に合わせたアクションを頼むセクションへ移る。
参加者たちがNAO氏や上西氏にどういう風に動いてほしいかを頼む様子は、なかなか和気あいあいとした雰囲気もある。一方、ここからは各参加者それぞれの演出に差が見えるものとなった。

ある参加者は、NAO氏にダンスパフォーマンスを続けてもらい、それをクローズアップで撮る人。
別の参加者は、NAO氏にスキップしてもらい、後ろを追いかけて撮影する。
また別の参加者は、NAO氏にベンチへ座ってもらい、靴紐を結び直すという落ち着いたシーンを撮るといった具合だ。 いずれも作り手のこだわりが伝わってくるものであった。
そして、編集へ。参加者それぞれの“個性”が映像に込められた
だんだんと日が沈み始めたあたりで、いよいよ映像の編集である。
参加者は持参したノートPCで専用の編集ソフトを使って映像を組み上げていった。
編集時間はイベント全体の尺との兼ね合いもあり、およそ90分という限られた時間で全員が映像制作に挑む。

編集作業では、先ほどの撮影と一転。
全員が黙々と取り組み、会場は静寂に包まれていた。
なにせ少ない時間で映像を作らなくてはならないのだ。
マウスのクリックやキータッチの音だけが会場に響く時間が続いた。
途中、司会から参加者にどの編集ソフトを使用しているか質問する場面も。
主に使用されていたのは、Premiere ProとDaVinci Resolve。
いずれもプロフェッショナルからアマチュアまで、多くのユーザーに支持されているソフトウェアだ。
特にDaVinci Resolveは、専門性の高い機能を多く搭載しながらも、ソフトウェア単体であれば無料で使用できるため、初めて映像制作にチャレンジした参加者にとっては好都合だったはずだ。
最後は、参加者たちが作成した映像を披露していく時間になった。
無事にリール映像を完成させた参加者、途中の段階で映像を書き出すことになった参加者などなど、限られた時間での制作に戸惑った様子も見受けられたが、実際に上映された内容はいずれも魅力的なリール映像となった。

BGMのリズムに合わせて上西氏のエアフットパフォーマンスを見せる映像。NAO氏のブレイクダンスに合わせたカッティング。編集で分割した両氏のパフォーマンスを同時に見せる映像やスローモーションを駆使したものなど、実に多様であった。
どの作品からも、“作りたいという熱意”が伝わってきた。
kohki氏も「正直に、みんなすごく良くできていた」と、高く評価。
予想以上の出来映えに、参加者自身も内に秘めていたクリエイティビティに驚く様子もあった。
自身のクリエイティビティを効果的に引き出す機能をXperia 1 IVが有している証とも言えるだろう。
長時間のワークショップとなったが、ハイクオリティな撮影に非常に使いやすいXperia 1 IVの魅力を存分に実感すると同時に、参加者全員が映像制作を楽しむ様子が全てのプロセスから伝わってきた。
参加者からも、スマートフォンでの映像制作が新しい時代に入ったと実感した、第二弾があればぜひ参加したいといった感想が聞かれるなど、満足度の高いイベントとなった。
今回のワークショップで制作された参加者のリール映像は、Instagramのハッシュタグ「#WowXperia」から観ることができる。
本レポートで紹介したワークショップの様子を想像しながら作品を堪能するのも一興だろう。

TEXT_葛西 祝 / Hajime Kasai
Vook編集部@Vook_editor
「映像クリエイターを無敵にする。」をビジョンとするVookの公式アカウント。映像制作のナレッジやTips、様々なクリエイターへのインタビューなどを発信しています。
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