名を馳せるクリエイターには、必ず代表作が存在する。
本連載「代表作の、つくりかた」では、現代を代表する映像クリエイターのキャリアを紐解き、自身の代表作に出会うまでのきっかけと、出会うために必要な鍵に迫っていく。
今回は、ゲストに新しい学校のリーダーズ『オトナブルー』やクマリデパート『夏へのとびら』など数多くのMVを手掛ける吉川エリ監督、モデレーターに映像クリエイターのララッシュアワーさん(以下、ララッシュ)を迎え、代表作を生み出すまでのストーリーを聞いた。
- 吉川エリ / Eri Yoshikawa
長野県出身。多摩美術大学卒業後、映像制作会社を経て2019年に独立。被写体に寄り添いながら、ユニークでポップな世界観で魅せる演出を得意とする。様々なMV/CM/LIVE映像などを手掛ける。
X(Twitter):@yoshikawa_eri
https://www.foriio.com/yoshikawaeri
※この記事は、動画『代表作の、つくりかた』の内容をまとめた記事です。
【吉川監督:前編】MV制作には愛が全て。代表作の、つくりかた。
映像作家のキャリアに迫る 映像業界にいるプレイヤーの多くが、自身の作家性で仕事ができていないという、悩み・不満を抱えている。原因はいくつかあるが、その一つに「代表作」を生み出せていないという考え...
「アイドルが好きすぎる」気持ちをぶつけてMV撮影のチャンスを得る
ララッシュ:吉川さんは様々なアーティストのMV制作を担当されています。映像作家としての活動はどのようにスタートされたのでしょうか。女性アーティストの作品が多いところも気になります!
吉川:元々制作会社に所属していて、エディターとして実写のMVにアニメーションを追加する仕事をしていました。
ある現場で乃木坂46の仕事をしているプロデューサーとご一緒する機会がありました。私は中学生の頃からずっとアイドルが大好きで、DVDやCDを買い漁っていました。その頃から、「とにかくアイドルに関係する仕事をしてみたい!」と強く思い始めたのが映像作家の人生としての始まりだったと思います。
吉川:そんな私にとって、乃木坂46に近い位置にいるプロデューサーさんとの出会いはこれ以上ないチャンスだと思ったので、プロデューサーの机の上にあった紙にメモを残しました。面識は全くなかったのですが「ここで押すしかない!」という一心で、とにかく接点を作りたいなと。
ララッシュ:どのようなメモを残したのですか?
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