• LINEで送る

【Nikon Z6IIIレビュー】1ヶ月使ってみて、やはり無敵のカメラだと思いました。

2024.09.21 (最終更新日: 2024.10.15)
  • LINEで送る

こんにちは。STUDIO73の木村です。
Z6IIIモニターキャンペーンで、ありがたくもZ6IIIを1ヶ月使用する機会をいただきましたので、色々と連れ回した感想をこちらにまとめてみたいと思います。

初めましての方も多いと思いますので、簡単に自己紹介ということで、SNSを貼っておきます。

  1. YouTube | https://www.youtube.com/channel/STUDIO___73
  2. Instagram | https://www.instagram.com/studio___73
  3. TikTok(昔) | https://www.tiktok.com/@camera.tiktok
  4. X Twitter | https://twitter.com/nadoaqui

さてZ6IIIですが、1ヶ月間何に使用したかというと、仕事(的)な用途で言えば、

・YouTube用音楽動画
・ライブ撮影
・人物写真

に使用したりしました。

趣味的な用途だとYouTubeの動画を作る目的で、

・熱耐性テスト
・RAWの検証
・素材の他のカメラとの比較

などを作っていました。



あとはLCDを拭いたり、眺めたりしていました。


(Cfexpressの蓋が大胆にパカっと開くところが好きです!)

そんなこんなでZ6IIIの長所というか、ポイントがわかってきまして、一言で表現するならば、

"無敵"

ということになるかなと思います。
欠点があるとすれば『8Kじゃない』ことくらいかなと思います。

"無敵"の理由としては、まとめると
①6Kの12bitRAWがやっぱりキレイ
②ファインダーがクソやばい
③機動性と持続性と信頼性がレベチである

の3点あります。

一つずつ詳しく解説します。

①6Kの12bitRAWがやっぱりキレイについて


(model : Limeism https://www.instagram.com/limeism_)

Z6Ⅲはミラーレスカメラでありながら、Z9やZ8と同じく12bitRAW内部収録ができます。

具体的にはニコンのN-RAWとAppleProRessRAWが撮れます。

ちなみに普通のProRessも撮れますし、H.265、H.264も撮れます。

6Kは12bitRAWで60pまで撮れます。その際のガンマもRec709的なものとN-Logと、それぞれ選べます。

で12bitのRAWがどのくらい綺麗かというと、RED comodo 6Kくらいだと思います。

こちらの動画の一番ヒキのアングルがそれぞれcomodo6KとZ6Ⅲなんですが、ぜひ見比べてみてください。

(参考)

■RED comodo6Kのカット

(参考)

■Nikon Z6Ⅲのカット

もちろん野外のロケーションとかだと、もっと目立って違いがわかるのかもしれませんが、スタジオで簡易的な照明で比べた感じでは、どちらも同じくらい素敵な6Kだなと思いました。

N-RAWも、スキンのシャドウ側の階調にこってりとした滑らかさがあって、やはり12bitRAWそれだと思いました。

素材が綺麗だと編集が楽しみになるし、撮影も楽しいです。最近のカメラは変に色が転んだりしないのでいいなぁと思います。

ちなみにN-RAW/N-Log収録時のISO感度ごとのノイズなども検証したので、後ろの方でまとめて書きます。

【25年5月末日まで】Vook school モーショングラフィックスコースでは、オンライン相談会の参加者全員に 500円分 のAmazonギフトカードをプレゼントしています!この機会をお見逃しなく!

PR:Vook school

②ファインダーがクソやばいについて

今までなんとなく"ニコンのフルサイズミラーレスのファインダーが良い"みたいな話は聞いていましたが、今回初めてNikon機をまとまって使用しまして、合点が行きました。

Z6IIIは、"ファインダーが自然"です。

これは実際に手に取って使用してみるまではわからないと思いますが、一眼レフ的なシームレス感、タイムラグ無いぽい、自然な感触で使用できます。

他の機種がダメとは言いませんが、僕は"実は今までちょっとづつフラストレーションが溜まっていたのでは?"と、Z6Ⅲのファインダーを体感して初めて気づく感じでした。

これはスチルでは決定的な要素なんじゃないだろうかと思うと共に、強くなった気にさせてくれて、写真の仕事もやってみようと思ったりしながらも、ムービーでもファインダーを常用する感じに僕は初手からなりました。

ハンドヘルドと、ファインダーおでこロックの3点支持に加えて、ボディ内手ぶれ補正とレンズ補正を組み合わせると、揺れる船の上からでも、120mmの望遠カットがいい感じにシュートできました。

③機動性と持続性と信頼性がレベチであるについて

こちらについてはちょっと項目が多いので一旦箇条書きにしてみます。

UIが全て快適で安心感がある。また堅牢性も高い。

YouTubeの方でも言及していますが、グリップの感触やボディのインターフェース周り、シャッターなど、カタログスペックに現れない部分に、歴史オーラを感じました。

プレイバックの時に、たまにボディが「カション!」っていうのが好きです。

また、決して僕が貸与機を三脚から落下させてしまったわけではないですが、ちょっとやそっとぶつけたり落としたりしたくらいでは、全然へっちゃらな堅牢性があると感じました。

大事に至らないようにするためにも、レンズフードは付けるようにすると良いと思います。

炎天下にも強い。

こちらは要望がありまして、熱耐性の検証動画を一本作ったのですが、

結果をまとめると、

36°の直射の環境下で6K60p12bitRAWが660Gフルまで収録できました。時間的には待機時間10分くらいのRECが20分連続という感じです。

また4K30pRAWでも30分超の連続記録を確認しました。

炎天下で直射だとRec開始10分五くらいから黄色い熱アラートが出てきました。ちなみに"熱持続・長い"的な設定にしていました。

この結果から見るに、相当なことがないと熱停止は無いんじゃないかと思います。Z6Ⅲは真夏の外ロケに非常に強いと言えます。

軽くて小さくて、バリアングルで、簡易一脚でもOK、片手サイズジンバルでもOK。

Z6Ⅲは機動性・携帯性が抜群に高いです。
軽いので、トラベル仕様の一脚でも大丈夫です。


Brandan Lieさんもよくやっている片手ジンバルにも載せられます。

ビデオグラファーのリアルとしては、やっぱりZ6Ⅲの様なハイブリッドミラーレスタイプの方が、撮れ高は高いんじゃ無いでしょうか。

オートフォーカスで、一日ジンバルで走り回れる方が、色々付けて重くなって疲れて、今日はもういっか、となるよりパフォーマンス高いんじゃ無いでしょうか。

改めてそんな風に思いました。

2h超のライブ撮りっぱなしOKなくらい電池持ちが良い。

Z6Ⅲはまた、電池の持ちがとても良いことがわかりました。

とあるアーティストのライブ撮影に投入したのですが、2hくらいのステージ通して、電池1個でいけちゃいました。

他にも細かいところでは音のLINE入力があるとか、LUT作って入れれるなどありますが、この記事ではN-RAW/N-Logについて掘っていきたいと思います。


N-RAW/N-Logの検証(ちょっとムズイです)

こちらも要望がありましてN-RAW/N-Logを検証してみました。

動画でもまとめていますのでみてみてください。

Z6はデュアルゲインでして、N-logでのベース感度は800/6400になります。

ちなみにLog撮影は通常結構高めのISO感度から始まってそれ以下にはできないんですが、Z6の場合はLog用の拡張ISOみたいな感じでlo1(400)とlo2(200)があります。

※参考までに僕の推測を交えて解説しますが、なぜLogだとISO感度が高めから始まっているかと言うと、ダイナミックレンジを広げるために、スタンダードのプロファイルでは100とかに相当するものをLogでは800として撮影してシャドウ側をもち上げているノリの処理をしていると思われます。

800が実は100なので、ハイライト側に3ストップ分ダイナミックレンジを稼いでいる計算になります。

(多分文章ではわからないと思います、より良い解説はsumizoonさんの記事:なぜLog撮影は最低ISO感度が高くなるのかをご覧ください。また間違いの指摘なども歓迎ですので、コメントでご指摘くださいませ。)

ISO感度別のノイズ比較








アンダー/オーバー露出から戻す検証











もしかして添付画像だと全然目立たないかもしれませんが、N-Logはベース感度800で若干ノイズ多いかもも言うことと、シャドウからの復旧に弱めであるということが見てとれるかと思います。

反対に、ハイライト側からの復旧には余裕で持ち堪えている感じがあります。

多分、N-Log ISO800ではハイライト側に余裕がある7〜8段で、シャドウ側に5〜6段のレンジがある感じで設計されているんじゃないかと思います。

ハイライト側に余裕があるので、飛ばない程度にオーバー気味の撮影、ETTR的な撮影が功を奏しそうだなと思いました。

また、普通にLo.1 Lo.2とかにすれば非圧縮RAWばりに綺麗ですので、ポストでのノイズリダクションを避けたい場合はおすすめかと思います。

加えて高感度の方6400も非常にクリーンな素材であり、高感度にも非常に強いことがわかると思います。

若干話は逸れますが、ローリングシャッターも9msくらいなので、全然気にならないレベルでした。


気になった所

Z6IIIは余りにも死角のないモデルですが、気になったところをピックアップしてみます。

1ヶ月という試用期間は非常に短く、メニュー、カスタムボタンをそんなにいじくり倒していないために、本当はある機能に気づいていないだけかも知れませんが、一応書いておきます。

もしZ6Ⅲと24-120F4を入手できれば、BMD6KFFと比較してみたり、あと5本くらいは何かしらYouTubeレビューを作ることができて、非常に良いかと思います。

【気になったところリスト】
・マニュアルフォーカスがリニアにできない。
・外部モニターを付けた時のプレイバックが若干遅い(普通かも)。
・動画RAW収録と同時にプロキシ的にmov(mp4?)が生成されるのをOFFにできない。
・スチルRAWとムービーRAWの拡張子が同じなので判別しにくい。

という感じです。

おわりに : Nikon×RED Zマウントの未来がとても楽しみ

めっちゃ長くなってしまいましたが、最後、主にZマウントの話をさせて欲しいです。

まず、今回つかってみて改めて、やっぱりZマウントレンズは、性能が良いと言うことがわかりました。

普段は僕は1〜2世代前のレンズを使用しているので、尚更思いました。

レンズがみんな解像度高いと思います。

また、性能がいいから高いんだろうなぁと思っていましたが、意外に安いなぁと思いました。

■NIKKOR Z 24-120mm f/4 S | https://amzn.to/3BnNrd5

■NIKKOR Z 50mm f/1.4 | https://amzn.to/3XPnoEs

■NIKKOR Z 35mm f/1.4 | https://amzn.to/3BkSdYO

あとはやっぱりREDを買収したことで、将来的にハイエンド機がZマウントで出てくるので、レンズもすごいことですし、めっちゃ楽しみだなぁと思います。(けして僕個人がREDを購入するという意味ではないです。)

直近だとREDと合わせるLUTもでてきて、Bカメでも使いやすいですしね。


LUTダウンロード: https://www.nikonusa.com/content/red-luts

最後となりましたが、石垣島の朝日を収めましたのでそれで締めくくりたいと思います。

長文を読んでいただきましてありがとうございました!

    コメントする

    • まだコメントはありません
    記事特集一覧をみる