こちらの記事は、アーカイブ動画でもお楽しみいただけます。
質問です。
映像制作をするとき「音」にこだわっていますか?
コア数やクロック数の高いCPU、ハイスペックなGPU、大量のメモリを積んだ最強マシンを組んだあなたも、じつはヘッドホン端子にイヤホンやヘッドホンを直刺ししていませんか…?
今回のウェビナーは『映像クリエイターの必修科目!音声編集環境論 基礎編』と題し、音楽、効果音、ナレーションなど、映像において重要な要素「音」について解説していきます。
- 講師白戸裕也
大手制作会社にて、テレビCM・WebCM制作等を経験。2016年よりABEMA、2019年より6秒企画に参加。モーションデザイナーをはじめ、エディター、コンポジターを務める。映像系イベントにも多数登壇、記事も執筆している。▶Twitter https://twitter.com/estwire
- 聞き手ダストマン
ド田舎の古民家暮らしの映像屋。編集/モーショングラフィックス/VFX/コンポジット、AfterEffectsチュートリアルのYouTube【ダストマンTips】をやっています。>
音によって伝わる「イメージ」の重要性
このウェビナーの目的は、最低限のモニター環境を整えて、正しく音を聴ける状態にすることです。
音が重要な理由、音に関する基礎知識、機材の選び方などについて触れていきます。音のプロである、大須賀淳さん(スタジオねこやなぎ)、永田裕之さん(iNA Creative Studio)のおすすめ機材も紹介します。
音の重要性
なぜ音が重要か。それは「映像の半分は音」だからです。身も蓋もないように聞こえますよね。
では、映像に付随する音にはどんなものがあるか考えてみましょう。まずは音楽。次に効果音。効果音には種類があって、川のせせらぎや街の喧騒などの「現実音」。もうひとつは、「ドーン」や「キラッ」など感情を示す「心象音」があります。最後にナレーション。この4つの要素を押さえてください。
ここで質問です!2つのシーンは、それぞれどんな音が鳴っていると思いますか?
夜景の方は、街の喧騒や車の音、パトカーのサイレンも鳴っているかもしれませんね。木が映っている方は、あまり車の音はしなくて虫の声が聞こえているかもしれません。
音の効果は
- 作品の印象をコントロールする
- 編集のリズムを生み出す
- 情報をわかりやすく伝える
などがあります。前提として覚えておきましょう!
映像編集で覚えておきたい、音に関する3つの言葉
覚えて欲しい言葉は、この3つです。
「チャンネル」
まずは「チャンネル」という言葉。これは、音の経路がいくつあるかを示したものです。「モノラル」は1つの経路。「ステレオ」は2つの経路。「サラウンド」は、複数の経路がある場合に使われます。例えば、5.1チャンネルサラウンドは、基本的には5つのスピーカー(5チャンネル分)と1つのサブウーファー(0.1チャンネル分)で構成されます。22.2チャンネルなんてのもあります。
※「5つのスピーカー」とは、L,R,C,LS,RSを指したもので、スピーカーユニットの個数ではありません。
ここで注意すべきポイントは、2つのチャンネルがある場合でも、ステレオだとは限らないことです。2chイコールステレオと捉えられがちですが、映像制作の現場では、Ch1にピンマイク(モノラル)、Ch2にガンマイク(モノラル)のように、音を振り分けて入れる場合もあります。これはステレオではないため、編集時に注意が必要です。
「サンプリング周波数」と「量子化ビット数」
「48kHz/24bit」この言葉を見たことがある方も多いと思います。これは、kHzが「サンプリング周波数」、bitが「量子化ビット数」を示しています。
サンプリング周波数は、アナログ信号をデジタル信号に変換するときに、「1秒間に何回データをサンプリングするか」 を示しています。
48kHzの場合、1秒間に48,000回、データを処理しています。
「48kHz」の他に「44.1kHz」といった数字も見たことがあるかと思いますが、映像制作現場では48kHzが使われることが多いです。
ちなみに、一般的なCDは「44.1kHz」です。Pro Tools など音声編集ソフトではサンプリング周波数の違いを明確に意識して作業する必要があります。一方で Adobe Premiere Pro などの映像編集ソフトでは自動でアップサンプリング処理されることが多く、ユーザーが意識する機会は少ないかもしれません。ただし、違いがあるということは理解しておきましょう。違いについてはここでは割愛します。
「量子化ビット数」
量子化ビット数は、アナログ信号をデジタル信号に変換するときに「何段階の数値で処理するか」を示したものです。
👉補足(例:ステレオ1分間のサンプリングデータ量)
サンプリング周波数「48kHz」は、1秒間に48,000回の処理を行なっています。この時、量子化ビット数が24bitの場合、データ量は「3バイト」。ステレオの場合、1回の処理に必要なのはデータ量は「3バイト×2チャンネル=6バイト/秒」になります。そのため、1分間のサンプリングに必要なのは「6バイト×60秒×48000=17,280,000バイト」、「17MB」になります。
マイクの基礎知識とおすすめの機材
ここからは「機材の選び方とおすすめ機材」をご紹介していきます。音に関係する機材は難しく思われがちですが、安くても必要十分な性能を持っているものも多くあります。いろいろ試してみてください。
今回紹介する機材
* マイク
* オーディオインターフェース
* スピーカー
* ヘッドホン、イヤホン
マイクをしっかりと定義すると「空気の振動を電気信号に変える装置」です。主に2つの方式があります。
ダイナミックマイク
ダイナミックマイクの特徴は、頑丈で扱いやすく、衝撃や湿度に強いこと、比較的安価に手に入ることです。感度はコンデンサマイクより劣るとされます。
SHURE「SM58」
https://www.shure.com/ja-JP/products/microphones/sm58
通称「ゴッパー」と言われているダイナミックマイクです。スタジオやライブ会場などに高確率で常備され、多くの方が扱っている定番のマイクです。
衝撃や湿度に強く値段もお手頃なので、ダイナミックマイク1本目としておすすめの製品です。
コンデンサマイク
レコーディング現場でぶら下がっているマイクを見たことありませんか?あれがコンデンサマイクです。
繊細で衝撃や湿度に弱いのですが、その分感度が高いです。値段は高価なものが多いですね。重要なのがファンタム電源です。
なぜファンタム電源が必要かというと、コンデンサマイクは「電気が溜まっている量」をもとに、音を電気信号に変換するからです。一般的には48Vが多いですが、たまに9Vや24Vのものもあります。
ファンタム“電源”という名前ですが、マイクに別途電源ケーブルが必要というわけではありません。マイクケーブルを通じて電源がやってきます。一見どこに電源が流れているか見えづらいため、ファントム(幽霊)と言われています。
マイクによって音は千差万別です。安価でも品質の良いマイクもあります。ただし注意が必要なのは「コンデンサマイクが常に良いとは限らない」ということです。
そもそも粗悪な製品である場合もありますし、衝撃や湿度に弱いので、厳密な管理が必要です。管理のしやすさで考えるとダイナミックマイクのほうが良かったりします。
NEUMANN「U87Ai」
http://neumannjapan.com/neumann.user.ItemDetail/id/13.html
「THE FIRST TAKE」を見ていると、これがぶら下がっていますよね。使っているアーティストさんも多いのではないでしょうか。プロ御用達の高価な製品なので、初めての方には向いていないかもしれません。
RODE「NT1-A」
https://ja.rode.com/microphones/nt1-a
一方こちらは、お求めになりやすいコンデンサマイクです。
オーディオインターフェースの基礎知識
オーディオインターフェース(オーディオIF)は、「音を入出力する機器」です。
なぜオーディオインターフェースが必要なのか。
パソコンにおけるオーディオ部品は重要度が低く、どうしてもグラフィックボードやメモリなど、パソコンの性能に直結する部分が優先されてしまいます。パソコン自体がノイズの発生源にもなっており、音に関して良い環境とは言えません。
それゆえ、音を正確にモニタリングするにはオーディオインターフェースが必要なのです。
ディスプレイの話に置き換えてみましょう。色を気にしない作業であれば、安価なディスプレイでも問題ありません。ですが、カラーグレーディングのときは映像信号を正確にモニタリングする必要がありますよね。ビデオI/Oとキャリブレーション対応のディスプレイが必要です。
それと同じことがオーディオにも言えます。ビデオI/Oが、オーディオインターフェース。キャリブレーション対応のディスプレイが、モニター用スピーカー・ヘッドホンです。
オーディオインターフェースは、同じ価格帯で幅広い種類があります。迷われる方が多いと思うので、今回は松竹梅にまとめました。
オーディオインターフェース【梅・竹】
何もない状態から【梅】になる段階が音が一番変わると感じるはずです。
Steinberg「URシリーズ」
https://www.steinberg.net/ja/audio-interfaces/ur-series/
手頃なオーディオインターフェースです。自分に必要な入出力数をあらかじめ考えられれば、とても良い製品です。ECサイトで「オーディオインターフェース」と検索すると上位に出てきます。
Focusrite「Scarlettシリーズ」
https://focusrite.com/ja/usb-audio-interface/scarlett/scarlett-solo
Roland「Rubixシリーズ」
音は普通で、直出しよりはかなり良くなります。Focusriteの場合は、入力数と出力数が製品名に書いてあるのでとても分かりやすいです。正直「Steinberg」と「Focusrite」だと、デザインの好みで決めて良いかもしれません。
こちらも手頃な製品です。Focusriteの場合は、入力数と出力数が製品名に書いてあるのでとても分かりやすいですね。
https://www.roland.com/jp/products/rubix22/
こちらはダストマンが現在使っている製品です。ダストマン曰く、
「Rubix22」はSteinbergの「UR12」より若干スピーカーの出しが良いです。
結局オーディオIFって正しい音を聴くためのものなので、スピーカーから鳴っている音の手前に透明なオブラートがあり、それを何枚剥げるかが値段で変わってきます。
例えばですが、PCから直出しだとアクリル板が何層もあるイメージで、1万円台のオーディオIFがあると数枚剥げてくるイメージです。「Rubix22」と「UR12」だと、ペリペリが2~3枚くらい違う感じです。
1万円台の製品は、そこまで大きな違いはありません。デザインの好みで選ぶのも良いでしょう。「ループバック機能」は、付いているものとそうでないものがあるので、チェックが必要です。
1つだけ注意してほしいのが、安価なモデルだとヘッドホン出力とスピーカー出力のボリュームコントロールが一緒という点です。
少し上のモデルになると、スピーカーとヘッドホンは別々の音声レベルで出力できます。
オーディオインターフェース【竹】
MOTU「M2・M4」
https://h-resolution.com/product/m2/
手前に液晶が付いており、音声レベルが分かりやすくおすすめ。しかし、人気があり手に入りづらかったりします。
Solid State Logic「SSL2・SSL2+」
https://solid-state-logic.co.jp/ssl2/
MOTUの対抗馬で、値段的にはほぼ同じくらいのものです。上面にノブが付いていてミキサーのようになっているため、机上での操作感に優れています。4Kボタンも搭載しており、こちらのおかげでマイクの録り音が変わります。
オーディオインターフェース【松】
RME「Babyface Pro FS」「Fireface UCシリーズ」
https://synthax.jp/babyface-pro-fs.html
https://synthax.jp/fireface-uc.html
ここまで来ると沼です。値段も一気に変わります。
他メーカーのものは相性の問題があったりするのですが、RME製品は非常に安定しています。大須賀さんもおすすめの機種です。
Universal Audio「Apolloシリーズ」
https://www.uaudio.jp/audio-interfaces.html
Universal Audio を愛用する有名アーティストも多く、人気のオーディオインターフェイスです。
推しポイントは「UADプラグイン」。ギターやアンプなどのシミュレートしたプラグインが付属します。
スピーカーの基礎知識とおすすめ機材
スピーカーは「電気の信号を空気の振動に変える装置」です。
スピーカー選びのポイントとして一番お伝えしたいのは「大は小を兼ねない」です。部屋に合ったサイズのスピーカーを選ぶことが必要です。
スピーカーは用途によって「リスニング用」と「モニタリング用」に分けられます。
リスニング用スピーカーは音楽を楽しむことが目的で、結構味付けがあります。例えば、迫力ある低音かつ高域を際立たせた「ドンシャリ」と言われるもの。一方でモニタリング用スピーカーは、文字通り音を正確に聞くことが目的です。映像制作や音楽制作にはモニタースピーカーを買うのがおすすめです。
IK Multimedia「iLoud Micro Monitor」ペア
https://hookup.co.jp/products/ik-multimedia/iloud-micro-monitor
左右セットでこの価格です。周りでも使っている人が多く、Vook「Premiere Pro用語辞典」監修の「サガワマン」さんや、After Effectsのチュートリアルで有名な「サンゼ」さんも愛用しているとのことです。中田ヤスタカさんも使用したことがあるそうです。
YAMAHA「HS5」
https://jp.yamaha.com/products/proaudio/speakers/hs_series/index.html
こちらは5インチサイズのスピーカーです。ペアで27,000円(※ウェビナー時の価格)と、値段が安すぎてびっくりしました。そのわりには音も良く、大須賀さんも永田さんも満場一致でおすすめをいただきました。
ただ5インチスピーカーのため筐体が大きく、部屋の広さとのバランスは検討が必要です。
JBL「104-BT-Y3」
https://proaudiosales.hibino.co.jp/jblpro/4620.html
コンパクトで、IK Multimedia iLoud Micro Monitor に近いサイズ感です。
特徴は、低音を出すウーファーと、高音を出すツイーターが同軸にあり、音像が崩れないこと。
GENELEC「8010A」
https://www.genelec.jp/studio-monitors/classic-studio-monitors-subwoofers/8010-studio-monitor/
白戸おすすめの製品です。GENELECのスピーカーは、サイズによって8020、8030と上がっていき、8010は一番小さいエントリーモデルなのですが、サイズのわりにとても良い音がします。
FOSTEX「PM0.1e」「PM0.3h」「PM0.4c」
https://www.fostex.jp/products/pm0-1e/
コンパクトで場所を問わず置きやすい形ですよね。編集スタジオのスピーカーに使われているのもよく目にします。あと、白と黒のツートーンカラーがあるのも素敵です。
接続の確認
スピーカー選びのポイントは、まず、家に置けるかどうか。サイズはしっかり測ったほうが良いです。「大は小を兼ねない」ので、適切なサイズを買うのがとても重要です。
つぎに、必ず接続方法を確認してください。
XLR端子、TRS端子、RCA、ステレオミニ、Bluetooth...など、さまざまな接続方法があります。
おすすめのモニター用ヘッドホン・イヤホン
ヘッドホン選びのポイントは、「定番のものを選ぶ」「装着感」です。
SONY「MDR-CD900ST」
https://www.sony.jp/headphone/products/MDR-CD900ST/
こちらは定番のモニターヘッドホンです。どこのスタジオでも見かけますよね。ただ設計が古く、今となっては音質に関しては賛否両論あります。
SONY「MDR-M1ST」
https://www.sony.jp/headphone/products/MDR-M1ST/
「MDR-M1ST」は「MDR-CD900ST」と共に「THE FIRST TAKE」で使用されているヘッドホンで、白戸おすすめの製品です。
AKG「K240 MKⅡ」
https://proaudiosales.hibino.co.jp/akg/645.html
こちらはYAMAHAのスピーカー「HS5」に近い音で聞けるのが特徴です。装着部分が大きく、締め付けも強くないため、耳が痛くなりにくい設計になっています。
SOUND WARRIOR「SW-HP10s」
https://soundwarrior.jp/products/sw-hp10s/
こちらは立体的なデザインのイヤーカップにより、心地よい装着感のあるヘッドホンです。ネジを除いて金属のパーツが一切無いため、一見するとあまり重厚感がないものの、他の機材にぶつけても傷がつきにくいのがポイントです。
Sennheiser「HD25」
https://ja-jp.sennheiser.com/hd25
こちらは他のヘッドホンと比較しても、非常に軽くて小さいのが特徴です。メガネを掛けている方は、長時間大きなヘッドホンを装着すると圧迫で耳が痛くなることがあると思いますが、HD25はイヤーカップが小さいため痛みが少ないのがポイントです。メガネユーザーにおすすめのヘッドホンかもしれません。
ヘッドホンと合わせて、白戸さんおすすめのヘッドホンカバーもご紹介いただきました。耳とヘッドホンの間に布を一枚隔てるため、聴こえ方は若干変化するものの、ヘッドホンを衛生的に保護してくれるアイテムです。
「mimimamo」:https://mimimamo.com/
続いては「モニターイヤホン」です。おすすめのアイテムを3つ紹介します。
SONY「MDR-EX800ST」
https://www.sony.jp/headphone/products/MDR-EX800ST/
こちらはSONYのヘッドホン「MDR-CD900ST」と兄弟となるイヤホンです。
Sennheiser「IE 500 PRO」
https://ja-jp.sennheiser.com/ie-500-pro
こちらは価格にインパクトのある製品ですが、大須賀さんにおすすめいただきました。
Sennheiser「IE 100 PRO」
https://ja-jp.sennheiser.com/ie100pro
価格的に「IE 500 PRO」の購入が難しい場合には「IE 100 PRO」があります。「IE 500 PRO」の下位機種という位置付けですが、音質は申し分ありません。イヤフォン側端子は「IE 500 PRO」と同様のため、同じケーブルを使い回すことが可能です。
音を聴くための環境の作り方
リファレンスとなる音源を決める
ヘッドホンやイヤホンで音を聴き比べる際、毎回違う音源を用いていると製品の良さを感じにくくなってしまいます。リファレンスとなる音源を決めておけば「低音域・中音域・高音域」などの特性を比較できるため、新しくアイテムを購入する際には固定の音源で聴き比べるようにすると良いでしょう。
各モニター機材の説明をしてきましたが、「結局のところ、スピーカー・ヘッドホン・イヤホン、どれがいいの?」と思う方もいるでしょう。
しかし、各モニター機材にはそれぞれのメリットがあるため、一概に「これがあれば良い」とは言えません。ヘッドホン・イヤホンは左右の音を近距離で聴くことができるため、細かな音やノイズの確認に適しています。一方、スピーカーなら左右の音が混ざりあった状態で聴くことができるため、音の出方やバランスを確認することができます。
ただし最終的に音を聴く方は、テレビのスピーカーなどから聴くことがほとんどですよね。そのため、きちんとした機材でバランスを調整したあとにあえてテレビのスピーカーで聴くなど、一般的な視聴環境に合わせた確認をすることが大切です。
部屋の環境
機材の選定も重要ですが、忘れがちなのが「部屋自体の環境作り」です。
大切なのは「震えるものから離す」こと。
例えば、机に直にスピーカーを置いてしまうと、机に音が響いて共振する可能性があります。この場合、スピーカースタンドなどに置くことで、共振を防ぐことができます。
「壁の反響」にも注意が必要です。物が少ない広い部屋で音を出すと、壁に反響してしまうため音を正確に聴くことができません。物を置くなどして、音が響かない環境を作ることも大切です。
スピーカースタンドを導入したり、壁に吸音材を貼ることで、反響を防ぐことができます。吸音材は多少値が張りますが、スピーカースタンドは気軽に購入できるので、まずは手の届く範囲から対策すると良いでしょう。
音漏れしにくい壁の材質
壁の材質によっても音の漏れ方は異なります。鉄筋鉄骨 (SRC) もしくは 鉄筋(RC)、続いて鉄骨、木造の順となり、木造は特に音が漏れやすいです。音漏れしにくい印象がある鉄骨も、金属を伝って音が響くため意外と漏れています。建材にコンクリートを使っている住宅は音が響きづらいのでおすすめですね。ただし全く響かないわけではないので、壁に吸音材を貼ったり、床にタイルカーペットを敷くなどして、音が響かないように工夫すると良いでしょう。
今回のウェビナーでは、映像制作における「音」の解説と、おすすめの機材についてご紹介しました。
「映像の半分は音」と言われるように、「音」は映像の中で重要な要素です。映像のクオリティアップのため、ぜひ音声編集環境にもこだわりましょう!次回の「音声編集環境論 整音編」ウェビナーもお楽しみに。
▼「音声編集環境論 整音編」は動画アーカイブでお楽しみいただけます
(本記事の内容は、以上ですべてになります)
チュートリアル学習動画で、
好きな時に学べる!ウェビナーに参加し放題
&アーカイブ見放題!Premium限定記事や映像が
見放題!