今回は、「Premiere Pro」を使用する上でのPC推奨スペックについて、Mac・Windowsそれぞれ解説していきます。
PCのスペックが足りない場合、Premiere Proが起動しない、一部のエフェクトが使用できないなどの不具合が生じます。そういったことを防ぐためにも、当記事を参考にPCスペックの確認を行いましょう。
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PCのシステム構造
人がキーボードやマウスを使用して、コンピューターに指示を与えることを「処理」と呼びます。処理を行うためには、キーボードやマウス、ペンタブなどの「入力装置」、PCが処理を実行するための「処理装置」、そしてその処理をモニターに映す「出力装置」の3つの機能が必要です。
Premiere Proも、キーボードやマウスでPCにカットを行う、BGMを入れる、エフェクトを付けるといった動作を私たち人間が指示します。入力指示を通して、パソコン内にて計算や制御を行い、その結果をPremiere Proのウィンドウの中に瞬時に反映させています。マウスでカット指示をするだけで、PCの中では大きくシステムが動いています。
PCでPremiere Proを動かすためには、マウスやキーボード、PC本体、モニターが必要ですので、必ず用意しましょう。
プロセッサーとは
「プロセッサー」とは、PCの中にあるCPUのことを指します。CPUとは、人間が入力指示をした物を実際に計算し、それを処理するパソコンの部品のことです。
プロセッサーの能力が足りない場合、Premiere Proのエフェクトの処理ができなかったり、場合によっては起動しないということもあります。
メモリとは
「メモリ」とは、主にPCの処理速度を高めてくれる役割があります。
このメモリが不足すると、Premiere ProやPCの起動時間が長くなったり、起動した後もマウスカーソルの動きが鈍くなったりします。最悪の場合はパソコンが固まって画面が動かなくなるフリーズといった現象が起きます。
動画編集中や書き出し中にそういったことが起きると、ファイルが壊れて動画が作り直しになる場合もあるので注意したいポイントです。
GPUとは
「GPU」とは、グラフィックボードのことを指します。画像処理装置と呼ばれることも多く、モニターに画面を映すために必要なPCの部品のことです。
高度な映像を作れるPremiere Proには、GPUが欠かせません。この機能が足りていないと、エフェクトを上手く表示できなかったり、動画の流れが遅くなったりします。
ストレージとは
「ストレージ」は、PC内のデータを保存できる部品を指します。記憶装置と呼ばれるものです。作成したプロファイルや動画、取り込む予定のダウンロードした画像などを保存しておくことができます。
ストレージには、HDD(ハードディスクドライブ)とSSD(ソリッドステートドライブ)の2種類があります。
HDDは2TBとかなりの容量が保存できるものもありますが、PCの起動が遅いデメリットがあります。SSDは250MB〜1TBの物が多いですが、起動がとても速いのがメリットです。
Macの推奨スペック
Premiere ProのMac推奨スペックは以下の通りです。
最低動作スペック | 推奨動作スペック | |
---|---|---|
プロセッサー | Intel® 6000番台より上のの CPU | AppleシリコンM1以降/Intel® 7000番台より上のCPU |
メモリ | 8GB以上のメモリ | Apple シリコン:16GBの統合メモリ/Intel:HDの動画を作る場合は16GB以上のメモリ |
GPU | Apple シリコン:8GBの統合メモリ/Intel:2GBのGPUメモリ | Appleシリコン:16GBの統合メモリ/Intel:HD〜4Kの動画を作る場合は、4GBのGPUメモリ。4K以上の動画の場合は6GB以上 |
ストレージ | 8GB以上の空き容量のあるHDD | 空き容量が充分にあるSSD |
Windowsの推奨スペック
Premiere ProのWindows推奨スペックは以下の通りです。
最低動作スペック | 推奨動作スペック | |
---|---|---|
プロセッサー | Intel® 6000番台より上のCPUまたはAMD Ryzen™ 1000シリーズ以降のCPU | IQuick Sync搭載のIntel® 第7000番台より上のCPUまたはAMD Ryzen™ 3000シリーズ |
メモリ | 8GBのメモリ | HDの動画を作る場合は16GB以上のメモリ、4K以上の動画は32GB以上 |
GPU | 2GBのGPUメモリ | HD〜4Kの動画を作る場合は、4GBのGPUメモリ。4K以上の動画の場合は6GBメモリ以上 |
ストレージ | 8GB以上の空き容量のあるHDD | 空き容量が充分にあるSSD |
PCスペックの確認方法
Premiere Proを使用する場合は、PCスペックを確認することが必要不可欠です。
Windowsのみの案内になりますが、次の手順で確認できます。
プロセッサーとメモリ
プロセッサーとメモリは同じ場所で確認できます。確認方法は以下の通りです。
①設定を開く
画面下のタスクバーから、ウィンドウマークを選択します。新たにウィンドウが出てくるので[設定]を選択しましょう。
②設定からバージョン情報を開く
設定ウィンドウを開くと、[システム]という項目が見られます。[システム]から下の方をスクロールして[バージョン情報]を左クリックします。
③バージョン情報からプロセッサーとメモリを確認
プロセッサーは、Intelであれば[Core(TM)]の後に続く[i〇〇]の後の数字が6000以上の物であれば動作環境を満たしています。オススメは、7000以上のCPUで、i5よりも上の数字を選ぶと、様々なことにパソコンが対応できます。
ストレージの確認方法
①使用しているSSDまたはHDDにマウスカーソルを合わせる
マウスカーソルを合わせるだけで、空き容量と合計サイズを確認できます。
②プロパティから空き容量を確認する
使用しているSSDまたはHDDのアイコンを右クリックしましょう。メニューが開いたら、プロパティを選択します。
こちらの場合は、使用容量まで確認することができます。
GPUの確認方法
①画面下のタスクバーからタスクマネージャーを開く
[タスクバー]で右クリックすると、小さいメニューが出てきます。メニュー内の[タスクマネージャー]を選択してください。
②タスクマネージャーからGPUを確認する
タスクマネージャーの左にある、上から2番目のアイコンを選択します。
[GPU]の表記の右側の、[NVIDIA GeForce RTX 3060]などと書かれた文字が、PCに取り付けられている[GPU]です。
まとめ
Premiere Proをストレスなく操作するには、推奨されているPCスペックを満たしている必要があります。
プロセッサー、メモリ、ストレージ、GPUとどれも欠けているとパフォーマンスを最大限に発揮することができないため、PCのスペックをしっかりと確認してからPremiere Proを購入しましょう。
TEXT_みかん
EDIT_山北麻衣 / Mai Yamakita(Vook編集部)
解説シリーズ|Premiere Pro@Premiere_Tips
Vook編集部がお届けする「解説シリーズ」のPremiere Proアカウントです。Premiere Proの基本的な使い方から、かゆいところに手が届くTIPSまで、様々なナレッジ記事を発信していきます!(リクエストもぜひ)
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