プロのクリエイターの指導のもと、数百点にも及ぶ撮影機材を実際に使いながら体系的なカリキュラムを学べる“Vook school”。
そんなVook schoolのビデオグラファーコースを気軽に体験できる『オープンキャンパスイベント-照明セッティング編-』が、2023年5月26日(金)にVook school渋谷校にて開催された。
次回は【6/23(金)18:00〜】に開催。申し込み受付中!
【参加費無料】渋谷校で機材体験!! Vook schoolオープンキャンパス -照明基礎編-
[ご注意] 本イベントは、Vook school渋谷校にて行われるオフラインイベントです。ウェビナーなどのオンラインイベントではございませんのでご注意ください。 Vook schoolのオープン...
撮影、録音、照明までこなすビデオグラファーのスキルの中でも、「照明の技術」は特に独学での習得が難しいとされている。今回のオープンキャンパスイベントでは、そんな照明技術の基礎にスポットを当てたオフラインでの指導が行われた。
インターネットやSNSなどの情報が溢れる昨今だが、対面でなければ学べないこともある。
Vook schoolが大切にする「実践」の理念とは―――。
オープンキャンパスの内容に迫る。
独学で身につけにくい照明技術を“実践”で学ぶ
本イベントの講師は、プロのビデオグラファーでありながらVook schoolでマネージャー兼メンターも務めている今井太郎氏だ。
- 今井 太郎
1989年福島県生まれ。東京都町田市在住。 大学卒業後しばらくバンドでギターを弾いていたが、バンド活動の傍らで独学で映像制作を学び始め、2017年、フリーのビデオグラファーとして開業。 企業VP、ドキュメンタリー、ショートフィルムなどを制作するほか、音楽活動時代の経験を活かしてライブ映像、MVなどの制作も手掛ける。 60~70年代のロック音楽とスピッツが好き。
ビデオグラファーとして最前線で戦ってきた彼は、今回のオープンキャンパスを開催するにあたって「照明(ライティング)」をテーマにした理由についてこう語った。
今井:照明は、他のスキルに比べて独学で習得しづらい部分が多いんです。また、機材が高額で、数万円でレンタルするにしてもそもそも何を借りたらよいのかわからずつまずいてしまう。
いつ来てもいい。何を使ってもいい。何でも相談していい。生徒が機材を自由に扱えるVook schoolだからこそできる、“実践”での学びを体験してほしくてオープンキャンパスを開催しました。
映像は、照明で変わる
今井氏を講師として、ライティングの基礎である「三点照明」の実践的な指導が行われた。
被写体に向けたライティングの基本である「三点照明」。
・被写体の前方に設置し、基準となるキーライト
・キーライトが作る影を弱めるフィルライト
・被写体の後方に設置し、輪郭を浮き立たせるバックライト
これらを組み合わせることによって、被写体を照らす光を調節していく。
今回は、インタビュー映像の撮影というシーンを想定し、着席した被写体にライトを当てていくコーチングが行われた。
校内の電気を消した状態で、照明をひとつひとつ点けては確認を繰り返す。そうして照明をひとつ点けるごとに、カメラの映像が高級感を伴っていくのがわかる。

今井氏は、「教科書的なことを学ぶのももちろん大切ですが、実践してみることで初めてわかることもあるはずです」と話す。
また、照明の効果に関しては「演色性」というワードについても解説が挟まれた。演色性は、自然光(太陽光)を基準に指標が定められており、家庭用ライトと照明機材では、カメラに映った際の血色の良さなどが変わるという。
こういった用語なども、インターネットや本などで知識として学ぶより、実際にライトの色差を確認することで実感を伴って吸収できるのは、大きなメリットだといえるだろう。
中でも、特に実践の効果が発揮されたのは、「ハードライト」と「ソフトライト」についての解説だ。
光には「硬い」と「柔らかい」の概念が存在し、それらは光源の大きさによって変化する。光源が被写体に対して面積が広いほど、被写体を照らす光は柔らかくなる。
文章で読んでもあまりピンと来ない光の硬さと柔らかさだが、実際に照明を近づけたり離したりして、被写体に対しての光源の面積を調節することによって、カメラを通した光の移り変わりを捉えることができた。

プロの現場で使用されている良質な機材を使いながら、第一線で活躍するクリエイターの指導のもとで実践することによって、スキルを本当の意味で身につけることが可能になる。
Vook schoolで学ぶ意味は、「実際にやってみる」ことができるという部分にあるのだろう。
いま壁を感じている人に、何かを作りたいという“想い”から“実践”へのサポートを
今井氏は、本校について「いま、壁を感じている人にこそ来てほしい」と語った。
「もっと良い作品を作りたいけど、どうすればよいかわからない」
「どの機材が自分に合っているのかわからない」
そういった行き詰まりを感じたとき、インターネットで調べれば、今は多すぎるほどの情報が溢れ出てくる。しかし、その質も玉石混合だ。正しいノウハウを自分で選択して学ぶことは、決して簡単なことではないだろう。
故に今井氏は「ここに来れば間違いない、と思っていただけるようなスクールにしたい」と言葉を繋ぎつつ、「映像制作には、とにかく何かを作りたいという気持ちが大事」とも強く思いを述べた。
今井:スクールというと、やはり基礎を教えるようなイメージがあるかもしれないですが、Vook schoolは必ずしもカリキュラム先行ではありません。何かを作りたいという“想い”から“実践”へのサポートにも力を入れています。
情熱を先行させて、とりあえず作りたい映像を作ってみる。もしそこで基礎知識が必要だと痛感したらカリキュラムに戻って学んでみる。十人十色の「作る」という行為にしっかりと寄り添える環境を用意しています。
「食べていけないかもしれない」、「自分が望む作品が実現できないかもしれない」、「今の年齢から映像を学んでもいいのだろうか」......そういった無自覚にも持ってしまった壁を乗り越えるための力を、身につけられる場所です。
情報が溢れているこの時代だからこそ、プロとして活躍するメンターのもとで「実際にやってみる」ことに価値がある。
Vook schoolで学ぶ意味が込められた、オープンキャンパスイベントだった。
INTERVIEW & TEXT & PHOTO_桝本力丸 / Rikimaru Masumoto
EDIT_山北麻衣 / Mai Yamakita(Vook編集部)
コメントする