中小規模プロダクションや個人の制作において、"後回し"にされがちなデータ取り扱いやネットワーク構築など、いわゆる「インフラ」や「バックエンド」に"あえて"焦点を合わせ、実際の構築事例を紹介するシリーズ企画「裏(バックエンド)を聞く」。
第2弾は、映画・ドラマ・CMなど幅広い映像制作を企画、制作、そしてポスプロまでをワンストップで手がけられる体制を構築している株式会社パイプラインさん!
同社のツールやシステム管理を担当している大萩真司VFXスーパーバイザーさんたちへのインタビューを通して、企画から納品までをワンストップでこなすパイプラインのインフラストラクチャとオフィス環境を紹介していきます。
第3回では、強化されたサーバールーム(※第2回を参照)の恩恵を受ける編集やMAといった、ポスプロ作業を行うスペースなどを紹介します。
株式会社パイプライン
http://pipeline-bm.jp/WP/about
大萩真司/OHAGI Shinji
VFX / Motion grapohics
▼ 第2回は、こちら。
【サーバー】コストパフォーマンスと拡張性を両立させる|パイプライン<4-2>
中小規模プロダクションや個人の制作において、"後回し"にされがちなデータ取り扱いやネットワーク構築など、いわゆる「インフラ」や「バックエンド」に焦点を合わせ、各社の構築事例を紹介するシリーズ企画...
社内に、Dolby Atmos対応のMAルームを設ける
パイプライン/大萩真司さん(以下、大萩):
ここでは、現場で撮影してきたものをミキシングというか、劇場用の音声に合わせて調整、加工していく作業を行なっています。
ナレーションを録るためのブースも設置しているので、専業ポスプロさんのMAルームを利用しなくても、ある程度はここで対応できるようにしています。
スピーカーはジェネレック/Genelec製で揃えています。多くのスタジオで設置されているので、どこへ持って行っても同じ音で聞こえるはず、ということで。
💡 ジェネレック
フィンランドの老舗メーカー製プロ用モニタースピーカー。パイプライン社の音響ルームでは、天井に円周状に配置されたものを含む複数台でDolby Atmos対応環境を構築している。
https://www.genelec.jp
パイプライン/大萩真司さん(以下、大萩):
この部屋は、2022年に完成しました。
当初からDolby Atmosにも対応しているので、Netflixさんなどの納品フォーマットが厳格に定められている海外OTT案件の作業も行えます。
ガイドのナレーションなど仮音を録るためのブースも室内に設けています。ミュージシャンの方が自宅に設置されるような防音室と同じものですね。
通常の録音スタジオのような完全防音ではありませんが、制作効率を高めることができています。
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