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【Adobe】ビデオ製品最新アップデート!プロの意見とAIの技術を取り入れ、ノンプロでも使いやすい新機能の搭載を実現

先日、Adobe社のビデオ製品に関する最新アップデートの詳細が公開された。ハイエンドプロはもちろん、セミプロや副業としてでも効率的に動画編集を行える、非常に実用的なアップデートの発表であった。

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パワフル・高速・信頼できる


このキーワードは、今回の製品アップデートのコンセプトだ。ハイエンドのプロの意見とAIの技術を取り入れ、ノンプロでも使いやすく、効率化した機能の搭載を実現したアップデートとのこと。

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Premiere Proのアップデート

まずはPremiere Proから。
以下の4点がアップデートされた。

  1. スピーチを強調(Beta版)
  2. 文字起こしベースの編集
  3. フィラーワード検出(Beta版)
  4. カラー処理の強化

順に内容を追っていこう。

スピーチを強調(Beta版)

エッセンシャルサウンドに「スピーチを強調」のメニューが追加された。映像と同時に録音された音質の悪い音声から、ワンクリックでノイズを除去する新機能だ。

Premiere Proにはすでに「クロマノイズ除去」という高機能なノイズ除去機能が搭載されているが、今回はAIを使用することで、さらに高品質なノイズ除去を行えるようになった。

ちなみにこの機能は、現時点でβ版として使用できる『Adobe Podcast』に搭載されている「エンハンススピーチ」機能をPremiere Proにも移植したものである。

使ってみると、環境音のノイズ除去だけでなく、音声のEQも変更されて音質そのものが上がっているように聞こえるはずだ。また、環境音をどれだけ残すかは、「ミックス量」から簡単に調整ができる

【Premiere Pro】新機能:スピーチを強調(ベータ版) | アドビ公式

文字起こしベースの編集

動画から自動で文字起こしを行い、映像(音声)やタイムラインの波形ではなく、生成されたテキストからカット編集ができる「文字起こしベースの編集」。この機能は、今回発表のアップデートではなく2023年5月に搭載されたものだが、この後に紹介する「フィラーワード検出機能」に繋がる機能として改めて解説された。

文字起こしベースの編集の便利な点としては、動画取り込み(プロジェクト立ち上げ)の時点で文字起こしをする点と、話者を個別で認識して自動的に分ける点が挙げられる。

文字起こしされたテキストを直接選択して削除すると、タイムライン上の該当部分も同時にカットされるため、カット編集の大幅な時短となる。

【Premiere Pro】新機能:文字起こしベースの編集、フィラーワード検出(ベータ版) | アドビ公式

フィラーワード検出(Beta版)

「フィラーワード」とは、「あの〜……」や「え〜と……」といった繋ぎ言葉のことだ。「フィラーワード検出」は、カットすべきこれらのフィラーワードを、AIが判別して自動でカットしてくれる機能だ。また、フィラーワードに加えてつなぎの間(無言の間)も自動でカットしてくれる。

つなぎの間は最小0.1秒から最長2.5秒まで設定できる。最小にすることで、いわゆる「ジェットカット」が自動でできるのもありがたい。

以上が今回のアップデートで実装されたフィラーワードとつなぎの間検出機能だ。文字起こしベースの編集と合わせて活用すると、より効率的な編集が可能になる。

カラー処理の強化

カラー処理の強化としては、Lumetriカラーに新たな設定タブが加わり、LogやiPhoneのHDRに対しても簡単にトーンマッピングを追加できるようになった。一眼カメラ、iPhone、ドローンなど異なる機材で撮影された映像クリップの色味を統一したい時や、HDRからRec.709でカラー処理を行う時などに便利な機能だ。

高速化と信頼性の向上

今回のアップデートのコンセプトが「パワフル・高速・信頼できる」だと冒頭で述べたが、機能の追加に続いてその点の解説も行われた。

タイムラインの表示速度が5倍に

高速化として、タイムラインの表示や動きが従来比で5倍速くなった。タイムラインが複雑化してくるとどうしても処理が重くなりがちだが、この改善によってスムーズに編集作業を進められるはずだ。

クラッシュの原因を検出して無効化

サードパーティ製プラグインを使用している時に起きたクラッシュについては、原因を仮定できることはあっても確証は得られなかった。

しかし、今回のアップデートではその原因を特定し、そのままプラグインを無効化できる「エフェクトマネージャー」機能が追加された。

また、万が一のクラッシュに備え、2023年5月に「バックグラウンドでの自動保存」機能が追加されたが、それに加えて今回「自動復元」の機能が登場。トラブルなどで編集履歴が失われるリスクを大幅に軽減することも可能になった。

After Effectsのアップデート

Premiere Proだけでなく、After Effectsも大きくアップデートされた。
主な新機能は次の2点だ。

  1. 3Dモデルを取り込める「True 3Dワークスペース」の実装
  2. オブジェクトを切り抜く「ロトスコープ」の精度向上

「True 3Dワークスペース」の実装

After Effectsのワークスペースにglb、glTF形式の3D素材を取り込めるようになった。もちろん取り込んだ素材にライティングやシェーディングの適用も可能だ。

さらに、3Dと2D素材を混在させることも可能に。これにより3Dのイメージ素材と2Dの背景用映像素材を組み合わせて制作することができる。

【After Effects】新機能:真の3Dワークスペース(ベータ版) | アドビ公式

「ロトスコープ」の精度向上

ロトスコープにAIを搭載し、より速く正確にオブジェクトを切り抜けるようになった。

【After Effects】新機能:進化したロトブラシ | アドビ公式

Frame.ioのアップデート

クラウド型の共有ツールである「Frame.io」も大幅に進化した。主な用途としては動画の編集においてAの編集版とBの編集版の双方を共有し、比較しながらチャットやコメントのやりとりができるというものだ。

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今回のアップデートでは、動画以外にも画像やPDFファイルも並べられるようになった。また、撮影した動画をカメラから直接クラウドで共有できる「Camera to Cloud」の対応カメラも増えた。


さいごに、今回のアップデートで搭載された主な機能を振り返ろう。

  • カット作業や音声、カラー処理へのAI導入
  • 処理速度の向上と編集作業の自動バックアップ
  • 3DCG映像の編集環境強化
  • リモートによる共同作業の環境向上

昨今のトレンドと今後の動画市場の動向を見据えた機能強化だと感じられる発表であった。

TEXT_野口銀河
EDIT_山北麻衣 / Mai Yamakita(Vook編集部)

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